- いいところ
昔懐かしい。
シンプルなゲームが多い。
略称 | ファミコン FC |
メーカー | 任天堂 |
発売日 | 1983年(昭和58年)7月15日 |
ファミコンブーム
僕の世代にとって家庭用ゲーム機と言えばやっぱりこれ。「昭和の風景」なんて画像が作られるとかなりの確率で入れられそうです。
ファミコンブームと呼ばれるものが発生し、あちこちでゲームソフトを売っていました。デパートやホームセンターだけじゃなく、当時の僕が住んでいたところではプラモデル専門店にも置いてありました。
ゲームショップ(ゲームハード・ソフト専門店)もあちこちにありました。今ではあまり見ませんが……何年か前、小学生の子にゲームショップの話をしたら「すごく楽しそう」「そんな店があったなら行ってみたかった」と言われました。
ファミコンソフト売り上げベストテン
- スーパーマリオブラザーズ(任天堂)
- スーパーマリオブラザーズ3(任天堂)
- ドラゴンクエスト3 そして伝説へ…(エニックス)
- ドラゴンクエスト4 導かれし者たち(エニックス)
- ゴルフ(任天堂)
- ドラゴンクエスト2 悪霊の神々(エニックス)
- ベースボール(任天堂)
- 麻雀(任天堂)
- プロ野球 ファミリースタジアム(ナムコ)
- テトリス(ビーピーエス)
スポーツゲームが多いね!
キャラゲーが多い
上のランキングのもう少し下にはキャラゲーがいくつもあります。忍者ハットリくん、ゲゲゲの鬼太郎、ドラえもん、ファミコンジャンプ、キン肉マン……という具合。
あのころは「原作→アニメ化→ゲーム化」ということがよくありました。原作をそこそこ反映させたアクションゲームやRPGになることがほとんど。
原作と全然違う内容になることも……野球&恋愛漫画の主人公が敵キャラにボールを投げつけて倒すとか。
そういうのはまだいい方だったかもしれません。難易度がやたら高くて「これ、普段ゲームをしないけど原作やアニメなら見るって人はクリアできるんだろうか……」なんて思える場合もありました。
デザイン
少ないボタン
最新機種だと左に十字キー右にボタン4つ上にも4つ何なら裏側にも……なんて場合もありますが、ファミコンのコントローラーは
- 十字キー
- AボタンとBボタン
- スタートボタンとセレクトボタン
- IIコンにマイク音量調節
これだけです。
「スタートボタンはゲームをスタートさせるボタンかなって何となくわかるけど、セレクトボタンって何?」と、ファミコンを知らない方は疑問に思うようです。これは、ゲームのモード(1人プレイか二人プレイか、など)をを変更するときに使うもの。
Switchでは「スタートボタン・セレクトボタン」という呼び方がなくなり、「+ボタン・-ボタン」に変わっています。
IIコンのマイクもよくわからん部分。こっちは音を感知するところです。音を正確に感知できるわけじゃなく、「音がしたかどうか」くらいしか判別できませんが。
ファミコンを作った方々が「これで新しい遊び方ができるんじゃない?」と考えて付けたものだそうで、ゲームによっては活用できます。たけしの挑戦状(作中でカラオケをやってゲームを進めるところがある)とか初代ゼルダの伝説(音で倒せる敵がいる)とか。
紅白のカラー
ファミコンは赤い部分と白い部分が多くなっています。おもちゃとしては明るい雰囲気を出した方がよかったんだと思います。
ただし、白い部分は時間がたつとだんだん変色してしまい……発売から何十年もたった今、綺麗な白さを保っているファミコンはレアです。
モニターと接続
RFスイッチ
今のゲーム機はHDMIをモニターにガスッと挿せば接続できますが、1980年代にそういう便利なものはありません。赤白黄色のチューリップの花カラーだったビデオ端子もファミコンが発売されたころはそれほど広まっていませんでした。
RFスイッチというものがあり、ケーブルのゴムを切って心線(金属の細いワイヤー)をむき出しにして接続して……ゲームを始める前に一手間必要でした。
ACアダプタ
黒くて大きくて重さのあるACアダプタを壁のコンセントに挿します。
現代と同じです。
学生のころ、友人が「科学はどんどん発達してるのに、どうしてACアダプタはずっとでっかいままなんだろう」と言っていました。あれから20年以上たった今も同じです。
人類はいつになったらACアダプタから解放されるのか。
なお、ファミコンのACアダプタは使っていると根もとの辺りが切れてきます。それも現代と同じところ。
ファミコンカセット
SwitchやDSなら、ソフトをはめ込んだときにカチッとなってしっかり装着できたとわかります。
一方ファミコンは、ソフトをちゃんとはめ込めたかどうかはプレイヤーが感覚で判断するしかありません。半端な差し込み方だとゲームが起動しなかったりバグった状態で始まったりします。
「カセットの端子部分(実際にファミコンと接続するところ)に息を吹きかけて小さなゴミを飛ばせば接触がよくなる」という話がありました。しかしこれをやると息の中の水分によって端子がサビてしまい、かえってよくないです。汚れたときは掃除機で吸うのが正解。
容量の制限と内容の厳選
「ドラクエ1の容量は今どきの画像一枚より少なかった」なんて話があります。
何せ昔なのでカートリッジ(カセット)に入れられるデータ量が少なく、作っていた方々は「このイベントは外せない……仕方ないからこっちのイベントを削るか……」と悩んでいたんだと思います。
そのお陰で内容が厳選されていいゲームになっていた部分もあると思います。
ドラクエ3のオープニングだと、「DRAGON QUEST III」と白い字が出るだけなので「これはロトシリーズの序章」という感じが出ていたんじゃないでしょうか。
ピコピコBGMの安心感
ファミコンを語るうえで欠かせないのがピコピコ音。
今どきのゲームで流れるBGMもかっこいいですが、こっちにはこっちのよさがあります。「実家のような安心感」なんて表現が世間的には合っているのかもしれません。
僕がよく聞くファミコンBGMはFF1から3のサントラ。
周辺機器
ちょっと違うコントローラーとかもっとぶっ飛んだものとか、いろいろな道具をファミコンに付け足すことができました。
しかしファミコンをやっていたころの僕は小中学生。(今の小中学生がどうかはともかく)欲しいものをヒョイヒョイ買ったりできなかったんです。
下に書いたのはたくさんある周辺機器のほんの一部。
ディスクシステム
ファミコンをパワーアップさせる道具。これと専用のソフトをファミコンにくっつければ、ファミコン単体のときより高性能のゲームができます。
しかしいろいろ発達してディスクシステムなしでもかなりの性能を出すことができるようになり、使わなくていいやってことに……
ファミリートレーナー
マットの中にボタンが仕込んであって、プレイヤーがその上で動くとモニターの中のゲームでもキャラクターが行動します。
これは今もゲームセンターにダンスの体感ゲームがあるので若い方もピンと来やすいはず。
謎のキーボードことファミリーベーシック
何だかよくわからんキーボード(とカセット)。小学生のころ、友人の家で見ました。あのころの僕には意味不明なアイテムでしたが……
プログラミングやシンプルなゲームができたらしいです。その友人は機械に特異なタイプじゃなかったので、友人の親が使っていたんだと思います。
謎のロボットことファミリーコンピュータロボット
単3乾電池で動くちっこいロボット。
ファミコン上で操作すると動き、ブロックを運ぶゲームとかできます。
今ではスマッシュブラザーズのファイターでもあります。
連射コントローラー
その名のとおり、連射機能が付いたコントローラー。有名だったのはハドソン(今はないメーカー。コナミが吸収)のジョイカード。
シューティングゲームをするときに使うと自機が弾をバンバン撃ってくれて有利に戦えます。
他のいろいろなコントローラー
棒が飛び出しているジョイスティック、玉が付いているジョイボールなど。くっついている部分を前後左右へ動かすと、十字キーを操作したのと同じことになります。
僕には利点がよくわかりませんでしたが、人によってはこっちの方が操作しやすいんだとか。
パワーグローブ
右手用グローブの形。モニターにセンサーを付け、自分の手にはこのグローブ。手を上下左右に動かすことで十字キー操作、指の曲げ方でAボタンやBボタン。使い慣れるのに何日か練習が必要。
見た目はすごくかっこいいです。女神転生の主人公が持っていそう。
僕は少しだけゲームショップで働いたことがありますが、実際に見たことはありません。
互換機たちの登場
ファミコンの時代は長く続きました。スーパーファミコンが出た1990年(平成2年)辺りまではそうだったと言っていいんじゃないでしょうか。
それから互換機があれこれ出ました。モニターに接続できるものもあれば、画面付きで携帯ゲーム機として遊べるものもあり。
ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータというものもありました。
モニターに接続すれば30本のゲームを遊べます。例えばスーパーマリオブラザーズとか、ゼルダの伝説とか、メトロイドとか。
僕が目を引かれたのは中断セーブできること。これを使えば小学生時代にクリアできなかったゲームのリベンジができて、「やっと勝てた……!」とスッキリです。
サイズは小さめですが形はファミコンそのもので、見た目の懐かしさもあります。
今遊ぶならニンテンドースイッチオンライン
個人的にオススメしたいのは、Switchでファミコンソフトを遊ぶこと。
NintendoSwitchOnlineというものがあって、月300円ちょっと(1年契約なら年2400円)の課金で何十本ものファミコンソフトを遊べます。
上記のニンテンドークラシックミニにないソフトもかなりあります(逆に、ニンテンドークラシックミニにしかないソフトもあります。FF3とかロックマンとか)。
こっちの方がニンテンドークラシックミニより有利なのは、中断セーブに加えて何十秒かの巻き戻しができることです。
これを使えば、シューティングゲームで「敵の弾が当たった! じゃあ、当たる直前に戻って避け直す!」なんてことが可能。中断セーブより手軽にやり直しできるので、昔クリアできなかったゲームへのリベンジがしやすくなります。
親御さんなら、自分が子供のころに遊んだゲームを我が子にさせてみることもできます。シンプルなゲームばかりなので意外と楽しんでくれて、親側もうれしいです。
月200円から300円で懐かしさを味わえる(そしてリベンジもできる)ので、僕は満足度がかなり高いです。
難点は、サブスク(期間ごとの支払いで楽しめる配信サービス)なので任天堂が「ぼちぼちこのサービスやめるか」と言ったら遊べなくなってしまうこと。そして、インターネットにつながないと遊べないこと(1度つなげば7日はオフラインでも遊べますが)。
そこが気になる方は上記の互換機やニンテンドークラシックミニがいいかもしれません。僕の友人は「形のある品物として持っている方が安心」と言っていました。
月々の課金が必要なことに抵抗感がある方も……僕はMMORPGをやっていたときに慣れました。MMORPGの課金よりSwitchの課金の方が安いですし。
40周年!(そんなに昔だったっけ?)
そこまであれこれ出ているのは、たくさんの人の思い出になっているからこそ。去年はファミコン40周年のイベントをやっていました。
「初めて買った(買ってもらった)のは?」というアンケートの結果はスーパーマリオだったとか。そうだろうな……
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