- いいところ
妖怪があれこれ登場。
難易度は高いが、アクションゲームとして面白い。
機種 | ファミコン |
メーカー | バンダイ |
発売日 | 1986年(昭和61年)4月17日 |
序盤の物語
悪の妖怪たちが人間界を征服し、妖怪の国を作るために魔境を出現させた。そこに正義の味方ゲゲゲの鬼太郎と仲間たちが現れ、魔境へと乗り込んでいく。
説明書より引用・要約
鬼太郎たちの前には多くの困難が待ち受けていた。
えっ? このゲーム、ストーリーあったんですか?
ときどき復活する妖怪もののゲーム化
「ゲゲゲの鬼太郎」の名を知らない日本人ってかなり少ないんじゃ……この作品に関してはそんな気までしてしまいます。何せ、いい年の僕でも小学生の子でも僕より随分年上の方でも知っています。
そこまでの有名作品になったのは何度もアニメ化されているから。この記事を書いている時点だと、テレビアニメになったのが6回。ちょっと雰囲気が違うものや映画まで入れると更に増えます。
そんな作品なので僕が小学生のころもアニメをやっていました。そのころの鬼太郎は3期シリーズ。わかる方は「オープニングが『ゲッゲゲのゲー』じゃなくて『ゲゲ~ゲのゲ~』のやつ」と言えばわかると思います。
そして当時はファミコンブームの真っ最中でいろんな作品がゲームになっていた……ということで、鬼太郎もゲーム化されていました。この記事で扱う妖怪大魔境もその中の1作です。
妖怪大魔境はファミコン版の1作目でした。
僕は妖怪大好き少年でもありました。しかし本作を自分で買った覚えがないです。それでも家で遊んでいた時期があるので、友達に借りたんだと思います。
難易度は高めですが、ファミコンのゲームはわりとこんなもんが普通でした。
オープニング
本作のオープニングテーマはアニメでお馴染みのあの曲を元にしています。
しかし、『ゲッゲゲのゲー』なのか『ゲゲ~ゲのゲ~』なのか……僕は後者のような気がします。
主な登場人物
鬼太郎
主人公。説明書では「正義の味方」と書かれています。
近年の鬼太郎は「妖怪と人間の中立。むしろ妖怪寄り」みたいな性格ですが、本作の基本となっている3期の鬼太郎は正義のヒーローっぽいところがあります。
プレイヤーは鬼太郎を操作して戦うことになります。その中でいろいろな武器・技を使うことが可能。最近の鬼太郎は戦うときに「髪の毛針!」「指鉄砲!」とか技名を言うのでとてもわかりやすいですが、3期の鬼太郎はそんなこと言いません。もちろん本作でも言いません。ゲームが声を出すのはもう少し後のことです。
本作のアイテムにはオカリナがあり、持っていると仲間妖怪が出てくるんですが、これは3期オリジナルの武器。原作に登場しません。最近の鬼太郎にも登場しません。だから僕の世代は最近の鬼太郎を見て「どうしてオカリナを使わないんだろう」と思ってしまうことがあります。
一反もめん
空中面だと鬼太郎を乗せて飛んでくれます。ただしやられたときは鬼太郎だけが落っこちて一反もめんはその場に残ります。
「アニメや漫画に出てくる飛ぶもので乗りたいのは?」なんてアンケートがあると一反もめんはよく出てきます。元ネタは人間の首や顔に巻き付いて窒息死させるおっかない妖怪なんですけどね……
そこは、「恐ろしい種族だけど鬼太郎に出てくる個体は優しくて人間と仲よくしてくれる」ということで……
ユメコ&猫娘
アイテムのように登場。ただしユメコが当たり扱いで猫娘は外れ扱いです。
猫娘の扱いが悪い……これも3期を意識しているが故……猫娘ファンは5・6期辺りを見ましょう。
ぬりかべ・子泣きじじい・砂かけばばあ
大人になってから見ると、ジジイだのババアだのひどい名前ですな!
それはともかく、オカリナがあればボス戦のときに味方してくれます。
目玉のおやじ&毛目玉
アイテムのように登場。目玉のおやじを取れば1機アップ。毛目玉を取れば逆に1機ダウン。結構違うので間違えにくいですが、うっかりやってしまうこともあります。2人がくっついて出てくることもあったような……
目玉のおやじは6期や映画の『ゲゲゲの謎』だとイケメンの姿で出てくることがあります。
シーサー
アニメではいたりいなかったりしますが、3期ではレギュラーでした。追加キャラということで、キン肉マンのナチグロンみたいです。声もナチグロンと同じだったし……え、3期の砂かけ婆も同じ声優さんだった……?
本作では隠しキャラのように登場。
カラス&ざしきわらし
超重要キャラ。
つるべ火
やたらかわいい姿で描写されています。
それはさておき、ちゃんと働いて……
ねずみ男
漫画やアニメでは敵だったり味方だったりしますが、本作では敵キャラ。臭い息を吐いて攻撃してきます。僕はおなら攻撃だと思っていました。
ぬらりひょん
悪役妖怪を束ねる大妖怪……ということになっていますが、本作ではそこまででかい扱いじゃありません。アニメじゃダースベイダーっぽい仮面を付けたり刀を振り回したりするボスキャラのことがよくあるのに。
子分の朱の盤は雑魚キャラとして出てきます。
土ころび・キムジナー・朱の盤・のっぺらぼう・ペナンガラン……
たくさんの妖怪が雑魚キャラとして登場します。妖怪がぞろぞろ出てくる作品なので、ネタには事欠きません。
皿小僧(ぺったらぺたらこ……の歌をパクられてブチ切れる妖怪)みたいな、雑魚キャラにしては元ネタが強い妖怪もいます。
吸血鬼エリート・輪入道・ほうこうなど
ボスキャラ。ステージの最後に出てきます。中にはやられると同時に爆発して相打ちを狙ってくるキャラも。
バックベアード・見上げ入道など
こっちもボスキャラ。ただし他の妖怪よりずっと大きく表現されます。
ゲームの流れ
魔境マップ
ゲームを始めると、まずは見下ろし型のマップ。魔境の入り口や砂かけばばあの家、そして妖怪城が配置されています。
四大魔境
横スクロールのステージ。それぞれにクリア条件があり、それと別に水晶玉を見つけることも必要になります。
- 妖空魔境
一反もめんに乗って戦う空中面。妖怪を10体倒すとクリア。一反もめんがふわふわ動くので結構難しかった覚えがあります。 - 妖奇魔境
たましいを10個集めるとクリア。1番楽。 - 妖炎魔境
つるべ火を連れて移動し、ろうそく10本に火を付けるとクリア。つるべ火がろうそくの近くまで行っても火を付けずに素通りしたりして、なかなか進めなかったような。 - 妖界魔境
妖怪を10体倒すとクリア。普通のアクション面。
難易度は妖空>妖炎>妖界>妖奇だったと思います。
クリア条件を満たすと扉が2つ出てきます。1つは当たりで、魔境マップに戻れます。しかし外れると……
カラスかざしきわらしがいれば正解を教えてもらえます。
妖怪地獄
魔境の扉選びで失敗すると、ここに落とされます。
縦スクロールのステージで、1番上にバックベアードや見上げ入道などのボスキャラがいます。
ここが難しい……
妖怪城
水晶玉を砂かけばばあの家に持っていけば、ここで吸血鬼エリートや輪入道などのボスと戦えます。
仲間の妖怪に助けてもらうこともできますが、僕はぬりかべばかり出していた気がします。
エンディング?
妖怪城のボスを倒すと次のマップに移動します。そしてまた魔境に入って水晶玉を探して妖怪城に行って……
終わりはありません。どんどん続きます。エンディングがないとか、昔のゲームにはよくあることです。
別バージョン
このゲームには中身がちょっと違うものもあるとか……BGMが微妙に違うそうで。
詳しい方によれば、サンプル版が流出したものだとか。どこから出てきたのかという疑問もありますが、そういうのを見つける方にも驚かされます。
もちろんプレミア価格。だろうな……
終わりに
妖怪大好き少年だった僕なら妖怪がたくさん登場するゲームなんてすごく欲しいものだったと思います。なのにどうして買わなかったのか……単純に買えなかっただけかもしれませんし、アクションゲームなので敬遠してしまったのかもしれません。
RPGだったら……しかしRPGの鬼太郎が登場するのはもう少し後のこと。しかもあまり評判がよくないそうで……ゲームボーイで出たポケモンっぽいRPGの方が面白そうです。
ゲゲゲの鬼太郎関係のゲームは本作の後に何本も発売されました。
最近は鬼太郎のスマホゲーもあります。
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