キン肉マン マッスルタッグマッチ ~アニメも人気だった漫画のゲーム化~

Kinnikuman-MTM 1980年代
  • いいところ
    キャラゲーとして楽しい。
    対戦が面白い。
機種ファミコン
メーカーバンダイ
発売日1985年(昭和60年)11月8日
後に続いた機種ワンダースワンカラー PS2 ファミコンミニ

1980年代辺りに大ブームを起こした名作漫画・アニメキン肉マンの初ゲーム化作品。
これが発売されたときのアニメは夢の超人タッグ編の決勝戦が始まった辺り。原作はどうだったっけと調べてみると……王位争奪編で作者さんの片方が腰痛で休載していた辺り?

キン肉マンあらすじ

キン肉マンはダメ超人扱いされながらも怪獣退治をしていたがいろいろな超人との出会いによって成長していき、やがて自らの一族を率いる大王として認められる。

ものすごくざっくりですね。

細かく語っていいって? キン肉マンの世代だからいろんな話が出てくるけど?

いえ、結構です……

原作には何百もの超人が登場しますが、本作に出てくるのは8人。代表として選ばれるだけあって人気超人ばかりです。
正直言って8人じゃ足りませんが、ファミコンソフトなら容量の制限がきつかったはずなので仕方ないです。

キン肉マン

主人公なのにあまり強くないです。原因はスピードが遅めなこと。そして必殺技のキン肉ドライバーが使いにくいこと。
キン肉ドライバーはうまく当てれば大きなダメージを与えられますが、使うためには相手の背後に回らないといけません。スピードが遅いんじゃそれもやりにくく……

テリーマン

必殺技がかなり使いやすいです。何せ相手の前でAボタンを押すだけ。
ただし使うのは作中でまだ使っていないブルドッキングヘッドロック。カーフ・ブランディングだと僕は思っていました。

世界遠征編のタッグ戦で使うカーフ・ブランディングがブルドッキングヘッドロックっぽい形。アニメでは世界遠征編でタッグ戦をやりませんが。

ロビンマスク

個人的にすごく好きなキャラ。しかし、必殺技のタワーブリッジは相手の背後に回らないといけないので使うのが難しいです。
ワンピースの作者さんは少年時代にキン肉マンを見ていたとか。なのにどうして女性キャラにロビンマスクっぽい名前を付けたんだろう……と思っていましたが、ロビンマスクは超人博士の異名を持つキャラ。その女性キャラは考古学者なので、知性的な人つながりでむしろ合っているのかもしれません。

ラーメンマン

本作が発売されたとき、アニメではこっちの姿だと再起不能状態でした。一方、原作では復活した直後です。
必殺技は空手殺法。ジャンプ中にAボタンを押して発動なので、最も使いにくいです。当時は疑問に思っていなかったんですが、どうしてレッグラリアートじゃなくて空手?

ブロッケンJr

使用禁止されるキャラ。必殺技のガス殺法がAボタンを押すだけで出る飛び道具で、連続して当てられれば大体勝てるせいです。
技を使わなければ弱め。若手超人だから?

ウォーズマン

必殺技はAボタンを押してぴょーんと飛ぶベアークローで、かなり使いやすいです。
原作では負けることがよくあり、作者さんにも「人気があるなんて知らなかったよ」と言われてしまいますが。

バッファローマン

必殺技はハリケーンミキサー。ウォーズマン同様にAボタンでぴょーんと飛びますが、原作での使い方を考えるとテリーみたいな動きで相手にぶつかっていく方がよかったかもしれません。ウォーズマンに比べて飛距離が下で与えるダメージが上。

アシュラマン

発売されたときは、原作なら「なんという冷静で的確な判断力なんだ!」と言ったり先生と引き分けたりしていたころ。アニメならタッグ編で手を貸してくれる直前。
必殺技はキン肉マンやロビン同様に後ろへ回るのが大変な阿修羅バスター。

最初にキャラを2人選択。対戦相手も2人選択。タッグマッチなので、試合中に交代できます。
試合中はパンチをしたりジャンプキックをしたり。リングのロープを使ってラリアットやフライングボディアタック。相手の後ろに回ってバックドロップ。
フォール・3カウントはなく、ノックアウトすれば勝ち。2本先取した方が最終的な勝利チームになります。
ときどき投げ込まれる命の玉が最重要アイテム。これを取ると能力が上がって、必殺技を使えるようになります。必殺技を当てられると大ダメージになるので、光の玉をどうにかして取らないといけません。

コンピューター相手に試合をすることもできますが、1プレイヤーと2プレイヤーで対戦することもできます。
それぞれ自分の好きな超人を選んで対戦できるので、キャラゲーとして見ても楽しいものでした。こっちの方がメインコンテンツだという考えもありそうです。

あのころ、対戦モードがあるのはベースボールとかスポーツゲームが多かった気がします。あるいは、マリオブラザーズやアイスクライマーで協力プレイせずに足を引っ張り合うか。
マッスルタッグマッチは対戦という遊び方へ早めに踏み込んだ作品でもありました。

プロレスもスポーツ? 超人プロレスは腕に付けた剣で切りつけると「すごい技だ!」と言われてパイプ椅子で叩くと「卑怯なやつだ!」と言われるすごいプロレスですが。

それはともかく、時代が違ったら「インターネット越しに対戦」とか「1プレイヤーと2プレイヤーでタッグを組んで対戦」とかあったんじゃないでしょうか。

ブロッケンJrは背景がまずいということで、海外版ではジェロニモ(ブロッケンJrとは若手つながりだったり後のテガタナーズの仲間だったり)と交代させられています。
日本ではピンと来にくいかもしれませんが、海外では本当にまずいんだとか。YouTubeを見ていると、その人たちのリーダー格の名前すら出さないようにしている方がいるくらい。

なお、ジェロニモの必殺技はトマホーク投げ。アパッチのおたけびでよかったのでは?

ゲーム大会の賞品として配られた品です。全部で8本。
キャラが1人差し替えられていて、プレミア扱い。シャレにならない金額が付けられています。
差し替えられているのは、わかっているカセットだと

  • ラーメンマン→モンゴルマン
  • アシュラマン→ペンタゴン
  • バッファローマン→ブラックホール
  • ブロッケンJr→ザ・ニンジャ

調べていたら、「他の漫画のキャラと差し替えられているカートリッジもある」なんて情報も出てきました。
本当だとすると、残りは3本。どこにあるのか。誰と誰が差し替えられているのか。

伝説のアイテムみたい……

ワンダースワンカラーで「キン肉マンII世 ドリームタッグマッチ」というリメイク作が出ていました。必殺技が増え、キン肉マンの息子のキン肉万太郎とその仲間・ライバルも使うことができます。

PS2のマッスルグランプリ2特盛では、マッスルタッグマッチがおまけとして付けられていました。

それらよりも新しいのは、ニンテンドークラシックミニのジャンプ版。あの中にもマッスルタッグマッチが入っていました。
しかしそれも2018年発売だったので結構前です。

今遊ぶのは難しいゲーム。しかし事あるごとに復活するのはたくさんの人に好かれているゲームだからこそ。
これからも火事場のクソ力を使ったキン肉マンのようにどこかで復活するのかもしれません。

この記事を書くために調べていたら、マッスルタッグマッチのグッズをいろいろ発見。TシャツにはブロッケンJrと「使用禁止」の文字がプリントされていました。
新作アニメも始まります!

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