刻命館 ~影牢へと続くゲーム~

Kokumeikan 1990年代
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  • いいところ
    悪役になりきるのが楽しい。
    トラップ作製やモンスター育成が楽しい。
機種PS1
メーカーテクモ
発売日1996年(平成8年)7月26日
後に続いた機種PSP PSVita PS3

ある国の第一王子である主人公は、妻を迎えて新たな王になる日を迎えようとしていた。しかし、第二王子の暗躍によって父殺しの濡れ衣をかけられてしまった。自分を慕ってくれていた民たちが、自分を人殺しと罵ってくる……主人公は火刑台で炎にさらされながら叫んだ。
「力が……力が欲しい。神でも悪魔でも構わない。誰か力を! 私に力を!」
火刑台に雷が落ち、主人公は気づくと1人で森の中にいた。魔神の僕によって引き寄せられたせいだった。
主人公を呼んだ者は語る。「力が欲しいのなら刻命館を訪れるがいい」と。

主人公は刻命館という館で侵入者を待ち構え、トラップやモンスターで捕まえたり倒したり。侵入者は生贄にされます。
目的は、館に封じられた魔神を復活させること。そして自分を裏切り陥れた者たちに復讐すること。
本作の主人公はダークサイドに足を踏み入れてしまった人です。ある程度悪役になり切って遊ぶのがオススメ。

トラップで戦うゲームは、テクモ(あるいはコーエーテクモ)によって本作以降いくつか作られていきます。本作はPS1のソフトで、シリーズ作は同じPS1だったりPS2、PSVita、PS3、PS4だったり。いろいろなハードで出ました。
僕は発売されてからそれほどたっていないときの本作を遊びました。しかし、2作目以降で遊ぶのは随分たってからでした。

主人公

弟に陥れられてしまった王子様。名前はプレイヤーが決めるようになっていて、デフォルトネームの類はありません。
彼には台詞が一切なし。1人称視点でゲームが進むので、エンディングの1枚絵までは姿を見ることすらできません。
つまり、主人公がどういう人物か考える幅があるということ。「弟め……絶対に復讐してやる!」とブチ切れていると想像してもいいですし、「こんなことしたくないのに……」と苦しみながら行動していると想像してもいいです。
館への侵入者と戦うわけですが、相手に直接攻撃する方法は1つもないのでトラップやモンスターをうまく使うしかありません。

アスタルテ

館のガイド役で魔神の使い魔。館でどのように立ち回ったらいいかを主人公に教えてくれます。
おかっぱ。

ユリアス

裏切った弟さん。主人公が生きていると気づき、刺客を送ってきたり自分でかかってきたりします。
根本的には純粋な人で、智謀策謀に向いていないような。彼の失敗は、そういうタイプなのにお兄ちゃんへケンカを売ってしまったことじゃないでしょうか。

フィアナ

よその国のお姫様で、主人公の婚約者。大人しくしているタイプではなく、主人公が生きていると聞いて館に乗り込んできます。
その後のことは主人公の行動によって変化。

ザムール

城で宮廷魔術師とかしているんでしょうか。しかし、見るからに怪しいです。王様、この人にはやめてもらった方がいいですよ!

アルデバラン

主人公の前に館の主をやっていた人。名前は聖闘士星矢おうし座聖闘士っぽく、かぶっている兜は北斗の拳のジャギっぽいです。
続編の影牢にアルデバランという兜型のトラップが出てくるんですが、元ネタはこの人。僕は影牢で遊んだときにこの人のことを忘れていたので気づきませんでした。

商人

侵入者として館に現れます。ただし、戦闘中に話しかけるとアイテムを売ってくれます。

主人公の数少ない武器。檻や岩を落としたり、巨大な足で踏みつぶしたり、爆破したりします。
使うときは現場まで主人公自身が行かないといけません。侵入者をうまくトラップにはめる方法は……

  • トラップの1歩後ろに立つ。
  • 敵が近づいてくるのを待つ。
    3角マークがピピピ……と鳴りつつ回転。
  • 敵が自分のすぐ前まで来たところでスイッチオン。
    このとき3角マークが少しだけ上下に動くので、部屋の明かりをヒモでオンオフしたときみたいです。トラップでひどい目に遭わせるので、起きることは明るくなることじゃなく暗くなることですが。

捕まえた侵入者を素材にして作ります。わざわざ来てくれたお姫様を素材にすることも……
戦わせていると進化して強くなります。
残念なのは、モンスターを作ったり育てたりできるのが本作だけだということ。

本作はステージ制。第1話に出てくる侵入者はあいつ、第2話に出てくる侵入者はこいつ、という具合で館を訪れる人が決まっています。
それだけだと、モンスターの素材になる侵入者が足りなくなるかも……そんなときは、侵入者を引き寄せて獲物を増やします。
エイリアンとか、明らかにおかしいのが来ることもありますが。

本作は30年近く前のゲーム。PS1が発売されて間もないころのゲームなので、うまく作れないところがあったのかもしれません。
PS1はメモリーカードというものにセーブデータを記録する仕組み。中に15の枠があり(もっと多いのもあったような)、ゲームによって枠をいくつ使うか決まっています。
本作の場合は9。つまり、半分以上使ってしまいます。
ロードするときも長いこと待っていないといけなかったような。

本作はマルチエンディング。「主人公が魔神復活に対して賛成反対か」「来てくれたお姫様をどうしたか」で変化します。
それによって、館の主をやめたり続けたり魔神が復活したりします。

僕が好きなのは各ステージが終わったときの曲。不吉な雰囲気で悪役感を上げてくれます。
サントラが欲しいんですが、今はプレミア価格だそうな……発売当時の僕が買っておいてくれれば……
後継作のおまけサントラに本作の曲がいくつか入っているので、こっちで聞いています。

PS1の過去作を遊べるゲームアーカイブスでダウンロード購入できます。
僕はPSVitaで確保してあります。

それはそれとして新しい続編を作ってもらえないですかね、コーエーテクモの皆さん……「トラップゲームコレクション」みたいな名前を付けてSwitchやPS5用のソフトとして出すとか。

PS1の黎明期ということで慣れていなかったのか、うまくいかない部分もありました。しかし、続編がいくつも出たのそれなりにファンができたからだと思います。

PS2に「悪代官」というゲームがあり、悪役が主人公で正義の味方を罠や用心棒で迎え撃つという刻命館みたいなゲームだったとか。ちょっとやってみたかったかも……

このブログ、元は「ゲーム好きの館」という名前しようと思っていました。
しかし「ゲーム」「レトロ」「館」を組み合わせた名前のサイトがいろいろあると気づきました。僕と同年代には「館」という言葉を好いている人が結構いるのかも……同じなのもいかんかなと思い、「ねぐら」にしました。

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