- いいところ
シビアな世界観。
茨を使ったバトルが楽しい。
細々した不満点はあるが、面白い部分が大きい。
タイトル | FREEDOM WARS Remastered |
略称 | フリウォ フリヲ FWRe |
機種 | PS4 PS5 Switch PC(Steam) |
メーカー | バンダイナムコ ディンプス |
発売日 | 2025年(令和7年)1月9日 |
序盤の物語
資源が枯れ果てた未来。人類は「パノプティコン」という都市を世界各地に作って生活していた。
パノプティコン同士の争いは絶えず、あちこちで資源の奪い合いが発生している。
多くの人間は生まれながらにして懲役100万年の刑に処され、「ボランティア」と称する戦闘に参加させられていた。
フリーダムウォーズの評価
フリーダムウォーズは「モンハンみたいなゲーム」「ゴッドイーターみたいなゲーム」と言うと理解してもらいやすいらしいです。つまり狩りゲー。
元はPSVitaのゲーム。発売は2014年で、10年以上の時を経てリマスター版として復活しました。
僕はこのリマスター版で初めて最初から最後まで遊びました(Vita版は体験版で最初の方だけ遊びました)。
買うことにしたのはディストピア的な世界観に引かれたから。キャラメイク要素も楽しそうです。
本作の評価をネットで調べてみると……
- 「クソゲー」
- 「不親切なところが多い」
- 「打ち切りエンド」
かなりひどい言われようでした。
しかし、本当に駄目なゲームだったらリマスター版なんて作られないはず。
- 「続編はまだ?」
- 「世界観が面白い」
- 「貢献にハマってしまう」
こういう好意的な意見もありました。
世界観
作中世界は資源が尽きた未来。人類はパノプティコンという都市をあちこちに作り、資源の奪い合いをしています。
人間もまた資源の1つ。「逆に言うと、何もできないなら資源を無駄遣いするだけ→犯罪者」ということらしく、生まれた瞬間に懲役100万年の罪を負わされます。付けられる呼び名は「咎人」。
咎人たちは「ボランティア」と呼ばれる戦闘に参加し、懲役年数を減らします。
ゲーム内のNPCたちを見てみると、順調に減らしているキャラもどんどん増えてしまっているキャラもいます。
××罪で懲役××年!
咎人たちはどうでもいいことを次々に指摘され、懲役年数を増やされます。
- 許可もなく5歩以上歩いた→懲役10年
- 「はい」「いいえ」などゲーム的な選択肢をなかなか選ばなかった→懲役20年
- パノプティコンでの法を暗記していなかった→懲役100年
これは人類が過度に管理された社会……まさにディストピアです。
ずっと指摘され続けるわけじゃなく、作中での行動によって解禁できることもありますが。
この問答無用なところも僕は気に入りました。「ひどすぎるだろ……」を通り抜け、ギャグ漫画的な突っ込みを入れたくなります。
主な登場人物
主人公
咎人として働いていたようですがオープニング部分で記憶を失ってしまい、「記憶財産忘却罪」で懲役100万年にされます。
名前も外見もプレイヤーがキャラメイクできます。
元々どういう人だったかの描写がほとんどないので、「経歴もプレイヤーが自分で考えてよし!」ということなのかもしれません。
アクセサリ
主人公を監視するアンドロイド。
最初は冷たい態度ですが、警戒レベル(好感度のようなもの)が変化するにつれて柔らかい態度になります。
アクセサリもプレイヤーが外見を決めることができます。
主人公と兄弟姉妹のような見た目にするもよし。自分がイメージする相棒キャラのようにするもよし。
物語の中における出番は少なめ。
しかしほぼ毎回一緒に戦ってくれるので、プレイヤーの印象という面から見ればかなり影が濃いです。
咎人たち
主人公は物語の中で何人もの咎人と出会います。
協力する場合もあり。敵対する場合もあり。
ウーヴェは保護者ポジションのおっちゃん。物語の中でもバトル面でも頼れる大人です。
マティアスはお調子者キャラ。主人公のことを「相棒」と呼んできます。
ベアトリーチェはヒロインポジション。人によってはアクセサリがヒロインかも……
元々懲役××年を科されていませんでしたが、自らの目的のために咎人となります。
ハルとアンは兄妹キャラ。プレイヤーは物語の中で2人についての選択を迫られます。
アーベルは敵対するパノプティコンの咎人。実力者として作中世界で知られています。
市民(シヴィリアン)
咎人のような懲役××年を科されていない人たち。大抵は技術者です。
技術者も資源と見なされるので、他のパノプティコンにさらわれてしまうこともあります。
ユリアンは序盤で主人公たちに助けられる技術者。
ハッキングに改造と無茶苦茶なことをやってくれます。そんなことをしたらパノプティコンで立場が悪くなるのでは……「自分は有力な資源だから多少大丈夫じゃない?」とか考えているのでは。
ナタリアは管理者側の人間。常に厳しい態度ですが、仲間として一緒に戦ってくれるとなるとかなり頼りになります。
アリエス
ときどき主人公に語りかけてくる謎の人物。
作中に説明がないんですが、本当に何者なんよ……
ボランティア
フリーダムウォーズにおけるボランティアとは
他のゲームにおける「ミッション」「クエスト」のようなもの。
「ボランティア」と言うと聞こえがいいですが、内容はバトル。ケガをするのは当たり前で、咎人が命を落とすことも普通にあります。
戦う相手は他のパノプティコンの咎人たちやアブダクター(ロボットや巨大生物のようなもの)。
「主人公」「主人公のアクセサリ」「仲間たち」「仲間たちのアクセサリ」の最大8人で挑むことになります。
本作は「主人公たちが生活している(捕まっている)場所でのイベント」と「ボランティア」の繰り返しで進行します。
ボランティアの内容
「捕まっている市民を救出する」「特定の敵を倒す」などの目標をクリアすれば成功になります。
主人公たちの武器は剣や銃。
そして茨。これを使ってワイヤーアクション的な動きをしたり敵を拘束したりできます。
アブダクターはかなりの強敵。僕はどうにかこうにか倒していました。
しかしYouTubeで動画を見るとうまい方がヒョイヒョイ倒しています。これは慣れなのか、すごい武器を使っているからなのか。
ボランティアの面白いところ
上に書いた茨を使ったアクションはかなり面白いところ。
アブダクターに茨で飛びついて、1か所だけに集中したダメージを与える(溶断)……とかやっていて楽しいです。
アブダクターと言えば、くっつけた茨で引っ張って倒す(ドラッグダウン)のも面白いです。みんなでやると面白さアップ。
僕はやっていませんが、離れたところにいるプレイヤーとオンラインで一緒に遊べるのも本作の目玉。
プレイヤーごとに所属PT(名前は都道府県)があり、ランキングも作られています。
ボランティアの問題点
僕は「こんなもんじゃない?」と思いながら戦っていました。
しかしくわしい方に言わせると、「敵に追いつめられると何もできない」「ぶっ飛ばされると受け身を取れない」「雑魚敵がぞろぞろ出てきすぎて面倒」「ステージが少ない」などの問題があるんだとか。
言われてみると、そういうところが変わってくれるともっと面白そう……
僕が困ったのは直接攻撃が当てにくいこと。ZLボタンでロックオンしたら相手を向きっぱなし、というシステムだったらやりやすかったはず。
銃や茨を使うときはジャイロ機能で狙いを付けられたら面白かったはず。
結末
体験版だけやったり情報を集めたりしていたとき、気になっていたことがありました。
「フリーダムウォーズは結末が打ち切りっぽい」とか……
どういう描写だと「打ち切り!」と感じるでしょうか。
バッドエンドだったら打ち切りに見えやすいかも。
主人公たちだけディストピアから脱出するエンドも人によっては打ち切りと感じるかも。
ディストピアな状況をぶっ壊す手段が手に入って「俺たちの戦いはこれからだ!」と言って終わるのも打ち切りっぽいかも。
実際に見てみると……
できるだけネタバレしないようにしているので細かくは書きませんが、中途半端なままになっているところが結構ありました。謎の人物の正体が明かされないとか、新たな行動をにおわせるだけにしている人がいるとか。
エンディングまで見て思ったんですが、これは打ち切りと言うより「先が気になる」じゃないでしょうか。
アニメで例えてみましょう。
今どきは2つ以上に分けられて放送されることがよくあります。分け目として選ばれるのはそこそこ切りがいいところ。
- ジョジョの奇妙な冒険 第3部
承太郎徐倫たちがエジプトに着くところ。 - ジョジョの奇妙な冒険 第6部
徐倫たちが脱獄するところ。 - ダンジョン飯
ファリンをどう助けるか相談するところ。 - キン肉マン 完璧超人始祖編
ネメシスたちが登場するところ。
もしここで終わったっきりになると、視聴者は「この後どうなる?」と思ったままにさせられてしまいます。
- ジョジョの奇妙な冒険 第3部の続きがなかった場合
「承太郎たちとDIOの戦いはどうなった?」 - ジョジョの奇妙な冒険 第6部の続きがなかった場合
「徐倫たちは脱獄してからどこに行った?」 - ダンジョン飯の続きがなかった場合
「ファリンは助かる? 助からない?」 - キン肉マン 完璧超人始祖編の続きがなかった場合
「キン肉マンと似たあいつは何者だったんだ……」
フリーダムウォーズはこういう「続きがなかなか出てこない状況」になっているんじゃないでしょうか。
メーカーの方々は続きを作ろうと思っていたのに何らかの理由で手を付けられず、10年が過ぎてしまった……と。
僕は「続きが気になるけど全然作られる雰囲気がない」というアニメを知っています。
人はそれを「打ち切り」と呼ぶのかもしれません。
そうだとしても、フリーダムウォーズはリマスター版が発売されました。
これを足掛かりとして新作を作ってほしいです。

リマスター版が発表されたとき、ファンの方々は盛り上がっただろうな……
ハマった場合は……
ネットを見渡してみると、ハマった方々は最強武器作りや武器集めをしているようです。
他には懲役0年まで減らすとか。逆にカンストするまで増やす方もいるんだそうな。
終わりに
フリーダムウォーズはクソゲーと呼ばれることもあります。
しかし厳しい世界観や茨を使ったバトルなど面白いところもあります。
Vitaの体験版で遊んだときも思いましたが、本作は「難はあるけどハマる人はハマるゲーム」なんでしょう。
YouTubeで配信している方の言葉を聞くと、駄目なところを受け入れながら楽しんでいるように感じました。僕も楽しめる側に入っているようです。
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