- オススメどころ
短いのでドラクエらしさを手軽に楽しめる。
今はいろいろなゲーム機で遊べる。
略称 | ドラクエ1 DQ1 |
機種 | ファミリーコンピュータ |
メーカー | エニックス |
発売日 | 1986年(昭和61年)5月27日 |
後に続いた機種 | スーパーファミコン iOS android Switch PS4など |
RPGというジャンル
今も続いているRPGシリーズの記念すべき第一作。
RPG(role playing game)は「役割(role)を演じるゲーム」という意味だとか。昔の本では「繰り返して遊べるゲーム」なんて解説されていたこともあった気がします。ロールケーキのロールみたいなイメージでしょうか。調べてみてもrollにそういう意味はなさそうですが。
ドラクエ1限定の特徴
キャラクターはずっと前を向いたまま。横とか後とか向きません。
人に話しかけたり宝箱を調べたりするときは、向きを変えるんじゃなくて東西南北を指定します。
僕はドラクエ1で東西南北を覚えました。
「西の岬に虹の橋をかける」というヒントの言葉が出てくるので、マップを思い出せば西がわかります。北と南はどっちが寒いか考えればわかり、残った方向が東です。
ドラクエ1の主人公は1人旅。だから戦闘は1人でやらないといけません。
他の人がいる場面もありますが、一緒に戦ってくれるわけじゃないです。敵も1体でかかってくるので、一対一の勝負になります。
物語
かつて、アレフガルドは闇に閉ざされていました。
ドラゴンクエスト取扱説明書より引用・要約
しかし勇者ロトが光の玉の力で魔王を倒し、アレフガルドに光が戻りました。
光の玉はアレフガルドを治めるラルス1世に渡され、平和が訪れました。
それから長い年月がたち、悪の権化竜王がアレフガルドに現れました。
竜王はラルス16世から光の玉を奪い、アレフガルドは再び闇に満ちてしまいました。
野山には魔物が跋扈し始め、町が滅ぼされることもありました。
中には竜王へ立ち向かう者もいましたが、誰一人として帰ってくることはありませんでした。
何年かの時が過ぎ、予言者ムツヘタは言いました。
「やがて、この地のどこかに伝説の勇者ロトの血を引くものが現れる。その者が竜王を倒すであろう」と。
予言に語られた者が、プレイヤーの分身である主人公です。
今になって見てみると、ものすごく単純。
しかし、こういうのがシンプルで取っつきやすいと思います。
登場人物
- 王様(ラルス16世)
「世界を救ってくれ」とは言っても「娘を救ってくれ」とは言わない人。冷たいわけじゃなく、為政者としては家族より民を優先させないといけなかったんだと思います。 - ローラ姫
今どきのヒロインは自分で戦うのも普通ですが、発売されたのが1980年代なのでローラ姫は助けてもらう役。
「いいえ」を選ぶと会話が終わらないのは今になって見るとなんか怖いです。 - 竜王
ラスボス。いいやつか悪いやつかはともかく、正体の見た目はめっちゃかっこいいです。 - 予言者ムツヘタ
誰? 本作では説明書にしか出てこない人です。
30年ばかりたってから会うことになるとは、初プレイ時の僕は思ってもみませんでした。 - 主人公
次とその次の項目でガッツリ語らせてください。
当時の僕が持っていた主人公像
僕からすればゲームにハマるきっかけの作品です。そんなわけで、初めてドラクエについて知ったときのことはかなり覚えています。
小学生だった僕にとって、ゲームと言えばスーパーマリオとかアクションゲームのこと。あるいは、スターフォースとかシューティングゲームのこと。とろい子だったので、どっちも難しすぎました。
そして、主人公は「名前だけがわかる程度で、どういう人物かはわからない」ということがほとんど。知る機会は必勝テクニック完ペキ版(徳間書店から出ていたゲーム攻略漫画。マリオとかが主人公)くらいでした。
ドラクエの主人公像
そんなときに友人から見せられたのがドラクエ1。僕にはものすごい衝撃でした。こんなゲームがあったのか、と。
僕を驚かせたのは、主人公に名前を付けられること。今からするとそれだけのことですが、あのころの僕は「主人公はマリオとか最初から決められている存在じゃなく、どんな人か自分で決めていい」と言われたように感じました。
レベルを上げれば戦いが楽になることも好印象。アクションゲームやシューティングゲームと違って、僕でもクリアできそうです。
主人公が正義の味方で悪と戦う、という部分も気に入っていたかもしれません。少年時代の僕はスーパー戦隊シリーズやタイムボカンシリーズが好きだったので。
なお、当時の僕の脳内設定によるとドラクエ1の主人公は20歳前後でちょっとコミュニケーション能力が低いものの戦闘能力は高い人。
冒険開始! そして現在へ
それから僕は買う予定を立て始めました。主人公の名前も考えないといけません。
お金はちょうど貯めていたのでセーフ。名前はなかなか決められないでいると友人のK丸君が「これでどうよ」と提案してきました。
そして購入し、ゲームスタート。ものすごく感情移入しながら進めました。主人公や敵キャラの絵を書いたりもしました。
特に考えていたのが、ファミコンの電源を切った後のこと。「僕は学校の宿題をやったりしてるけど、主人公はどうしてるんだろう?」「修業を積んだり他の作中人物と会ったりしてるのかも」という具合です。
終わったのは四か月後。大学生になってからスーパーファミコン版をやると数日程度で終わりましたが、幼いころは親の「ゲームは一日30分」という方針に従わないといけなかったし、僕自身がレベル上げを念入りに行うタイプだったので、そんなもんかと。
そうやって僕の中に「ゲームキャラの設定を考えると楽しい」という感覚が生まれ、ドラクエ2や3でも同じようなことをして、大人になってからも世界樹の迷宮やセブンスドラゴンで……三つ子の魂百までとはまさにこのこと。
伝説の装備
かつての勇者が使っていた装備! 世界のどこかに隠されている!
これがすごくかっこいい設定だと感じていました。ロトのしるしを粘土で作ったこともあります。
僕は主人公キャラに青のイメージを持つことがよくあるんですが、最大の大もとはロトの鎧が青だということ。小説のフォーチュンクエスト(あるいは青の聖騎士)やアニメのNG騎士ラムネ&40にも影響されていそうです。
いろいろなゲーム機でドラクエ1
最初はファミコンで出ましたが、今は数多くのゲーム機で遊べます。
2024年現在手に取りやすいのはSwitchとPS4。iOS版やAndroid版もあります。
ドラクエ3だと「最近のリメイク版よりスーパーファミコン版が最高じゃない?」「あっちにはスゴロクがある」「でもスーファミ版はもう手に入らないしな……」という意見もありますが、1や2は最近のがいいです。好きなタイミングでセーブできるのが大きいかと。
ドラクエの「軸」
ドラクエには軸とか芯とか言えるものがあって、後の作品にも引き継がれていると思います。こんな感じで。
- 主人公はすごい血筋の人物。
ドラクエ9だと、すごい血筋というより不思議な種族ですが。 - 主人公は正義の味方で、悪党を倒す。
- 戦いが終わったら平和が戻って感謝してもらえる。
ダイの大冒険(ドラクエが元になった漫画)が連載されていたとき、「魔法剣とか出てくるし、これはドラクエ漫画じゃなくてFF漫画じゃない?」なんて僕は思っていました。しかし、今思えばダイもこの三つを持っています。
こういうところがあるお陰で、ドラクエは発売から何十年もたった今でもドラクエのままでいられるんじゃないでしょうか。
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