- いいところ
前編(ひぐらしのなく頃に)の真相がわかる。
主人公たちの友情を見られる場面がいい。
この記事にはネタバレがあります。
機種 | PC |
メーカー | 07th Expansion |
発売日 | 2006年(平成18年)8月13日 |
後に続いた機種 | DS PSVita Switch PS4 Steamなど |
序盤の物語
某県鹿骨市の端にある雛見沢村。人口2000人にも満たないこの村では、毎年6月に行われる祭り「綿流し」の日に1人死に1人消える。
昭和58年、雛見沢に引っ越してきた前原圭一は新しくできた友人たちと楽しく暮らしていたが、その周囲ではだんだんおかしなことが起き始める。
戸惑う圭一を常に陰から見詰めている者もいた。
ひぐらしの解答編
前編のひぐらしのなく頃には出題編。謎が謎のままで終わりました。
後編のひぐらしのなく頃に解はその名のとおり解答編。謎の答えがわかります。
- 圭一はどうしてあんなことになる?
- オヤシロさまって何者?
- オヤシロさまの祟りって本当にある?
- 悟史はどこに行った?
- 大石さんって怪しい?
- 魅音の実家って怪しい?
- どうして梨花は雰囲気が変わる?
主な登場人物
古手梨花
後編では主人公扱いの場面が多め。
ループしながら100年かけて子供時代を繰り返してきたと明かされます。
前編で見てきたいくつもの雛見沢は梨花が通り抜けてきたものだったわけです。
100年たっているせいで見た目は子供でも頭脳は大人。
よく飲んでいるものはワイン……もとい、ブドウジュース。同居している沙都子にビンを見られたときは料理用と言い張りそうです。
後編ではループ脱出のための行動を本格化させます。
羽入(古手羽入)
梨花とずっと一緒に過ごしてきた謎の存在。オヤシロさまの正体です。
本人がやる気を出さないかぎりは梨花以外の目に見えません。
前編の間も実は存在して、圭一たちの行動をずっと見ていました。
僕はキャラとして見ると羽入が結構好きなんですが、「こいつがもっと行動していれば防げた事件っていろいろあるんじゃない?」とも思ってしまいます。問題は羽生が頑張ると前編の物語が成立しないこと。
前原圭一
前編の主人公。後編の解でも主人公っぽいところはありますが……罪滅し編のバトルは燃える場面。
解で初めて立ち絵が登場しました。
竜宮レナ
個人的にはメインヒロイン。ただし後編ではボスキャラっぽいときや影が薄いときもあります。
梨花によると判断が早い人の1人。
途中で語る「真相」は「あんた何言ってんの……」と思われがちな話ですが、部分的に合っていそうなところもあります。
園崎魅音
部活の部長さん。
ネットでは頼りないと言われることもありますが、後編の最後では活躍します。
梨花によると、全然アレなことにならない人。
北条沙都子
こっちも後編の最後で活躍します。
「どうして一般人の彼女らがあそこまで活躍できたんだろう」という意見もあります。魅音よりは沙都子の方が活躍の伏線を張っていたと言えるかも。
園崎詩音
魅音とは双子の姉妹。後編では主人公のこともあります。
梨花によると判断が早い人の1人。よくアレなことになる人でもあります。
後半4話
目明し編
前編「綿流し編」の種明かし。
主人公は詩音。彼女がどんなふうに雛見沢と接してきたかも明かされます。
罪滅し編
この辺りから梨花の見てきたものが語られるようになります。
前編「鬼隠し編」の種明かし。しかし終盤は全くの別物。
皆殺し編
羽入はここから登場。事件の裏にいた犯人のことも明かされ始めます。
前編「祟殺し編」っぽいところもありますが、着地地点は全然違います。
祭囃し編
最後の話。少年漫画的な部分もあります。
どうして主人公たちがあそこまで張り合えたんだと思える部分もありますが、面白いから細かいことはいいんじゃないですかね。
個人的な感想
金田一少年の事件簿で「私は何とかの魔術師」「犯行方法は魔法だ!」とか自称する犯人がいた場合、金田一は「魔法なんてあるか! トリックがある!」と言って推理し始めるはず。読者も同じです。
しかし調査を進めて真相がわかったときに「本当に魔法でやってた……」となったらどうなるでしょうか。読者から「金田一少年の世界観をぶっ壊すなよ!」と突っ込まれるはず。
「金田一少年の世界には魔法や超能力が存在しない」というのが暗黙の了解だからです。
ひぐらしを知った僕は「おかしなことが起きても怪奇現象に見せかけているだけ」「不思議でも何でもないことで説明できるはず」という方向で推理し始めました。
「ひぐらしの世界には不思議な存在はいない」と考えたからです。
そうしていたら後編で羽入登場。雛見沢には謎の奇病がある、ということもわかってきました。「こういう世界だったのか……」と、目が点になりました。
最後まで終えたとき、僕のひぐらしに対する感想は「キャラクターはすごく好き」「でも、ストーリーには突っ込みたい部分がある」でした。
もしかしたら同じように考えた人もいたのかも……姉妹作であるうみねこのなく頃にを進めたとき、僕はそう思いました。
うみねこには「ノックスの10戒」というミステリーのルールをよく語るキャラがいます。ドラノールという名前です。
- 犯人は物語の序盤に登場しなくてはならない。
- 探偵方法に超自然的な力を使ってはならない。
- 犯行現場に秘密の出入り口を作るとき、2つ以上作ってはならない。
- 未知の薬物や一般人が知らないほど難解な科学技術を犯行手段に使ってはならない。
- (うみねこでは欠番)
- 探偵は幸運や勘だけで事件を解決させてはならない。
- 探偵自身が犯人であってはならない。
- 探偵は読者が知らない証拠で事件を解決させてはならない。
- ワトソン役(助手役)は自分の考えを全て読者に伝えねばならない。
- 双子や1人2役の人物はその存在をあらかじめ読者に表示しなければならない。
ひぐらしは4に近いことをやっているような……突っ込みの返答のようなものとしてドラノールが作られたんじゃないでしょうか。

あえて10戒を無視する、という作り方もあると思います。
ある推理ゲームや金田一のとある話は10戒に反する部分を持ちながら名作です。
いろいろなひぐらし
ひぐらしはかなりいろいろあるので、特に印象に残っているものを挙げます。
ひぐらしのなく頃に礼
「賽殺し編」は梨花が迷い込んでしまったおかしな世界。
作中の過去に起きていたはずの事件は何もなく、雛見沢は平和な状態。しかしみんな様子がおかしく……梨花は元の世界へ戻るために奔走します。
ひぐらしのなく頃に令
漫画版で全36話。舞台は令和。
中心人物は圭一たちの息子や娘で、圭一たちは大人になった姿で登場します。
圭一は議員秘書。口先の魔術師にはぴったりの職業。
上にちょっと書いたドラノールっぽいキャラもいます。
ひぐらしのなく頃に業・卒
アニメ版。業が全24話で卒が全15話。
梨花はループを抜けたはずだったのにまた過去へ戻されてしまい……「元と同じ流れ?」と見せかけて違う展開へ、というどんでん返しを何度も食らわされます。
最後のぶっ飛んだ展開も特徴。世間には「ドラゴンボール」と呼ぶ方もいます。派手でよくないです?
ひぐらしの聖地
岐阜県大野郡白川村にある白川郷がひぐらしの聖地だそうです。
「白川郷・五箇山の合掌造り集落」は世界文化遺産に登録されています。
合掌造りは家の作り方の1つ。

これのことです。
雛見沢内の場面を見ているとよく出てきます。魅音の実家にもこういう家があります。
まとめ
令和になってもひぐらしの展開は終わりません。
またそのうち新しいものが始まるのかも……
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