- いいところ
原作に忠実。
いろいろな改善点。 - よくないところ
原作に忠実すぎる。
タイトル | ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール |
略称 | ポケモンBDSP |
機種 | Nintendo Switch |
メーカー | 株式会社ポケモン |
発売日 | 2021年(令和3年)11月19日 |
ポケモンダイヤモンドパールのリメイク版
シンオウ地方で冒険するダイパ(ポケットモンスター ダイヤモンド・パール)がSwitchで登場。
僕はポケモン金銀をやった後で離れてポケモンHGSSで戻ってきたタイプなので、復帰直前のダイパは関りが薄い作品でした。
しかし、すごくハマった方もたくさんいました。そういう方にとって本作は待望のリメイク……だったはずですが、気に入らないと感じた方もいました。
僕は普通に遊べたんですが……この記事では、どの辺りが不満に思われたかを踏まえたうえでいいところも書いていこうと思います。
発売前のこと
2014年、ポケモンORAS(オメガルビー・アルファサファイア)が発売されました。
この作品はポケモンルビサファ(ルビー・サファイア)のリメイク版。タマゴを孵化させやすいバトルリゾートが追加されていたりして、とても面白いゲームでした。
一方そのころ、世間ではこう言われていました。
「次はダイパのリメイクが来るに違いない!」
元々ルビサファの次に発売されたのがダイパだったからです。
待っている間にSwitchが発売され、ポケモン剣盾(ソード・シールド)も発売され……2021年2月、とうとうダイパリメイクことポケモンBDSP(ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール)が発表されました。
しかし、ここで首をかしげる方が結構いました。
ポケモンBDSPのキャラクターはデフォルメ体形の2頭身で、リメイク前と同じ。バトルのときだけ6頭身くらいになります。
本作と同時に発表されたポケモンレジェンズアルセウスや前作のポケモン剣盾は6頭身くらい。だから2頭身は余計に目立ちました。
2頭身もかわいげがあっていいと思います。しかし、リメイク前と同じすぎとも言えます。
発売後のこと
発売日が来て、大勢のプレイヤーが遊び始めました。
同時に、ネット上では本作についての意見が交わされていました。
バグが多いこと
本作の略称は「BDSP」。僕は「ブレイブリーデフォルトスペシャル」なんて呼んでいました。
一方、世間には「バグだらけスペシャル」と呼ぶ方もいました。本作にバグがいろいろ見つかったからです。
キャラクターが増えるとか、
メッセージやアイテムの名前がおかしくなるとか、
なみのり(水上移動わざ)を使って飛べるとか、
シェイミ(幻のポケモンなのでなかなか会えない)がいるところに行けるとか……
バグのインパクトが強く、本作には「バグがたくさんあるヤバイゲーム」みたいな印象が生まれてしまいました。
もちろん今はバージョンアップで修正されています。しかし、第1印象の影響はかなりのものでした。
バージョンアップを発売日当日のものも含めて一切せずにプレイ開始すると、かなり違う雰囲気になる……という話もあります。
今は修正済みのBDSPが出回っているはずなので、おかしな状態のBDSPに出会うのは難しいかもしれません。
グラフィックのこと
グラフィックが納得いかない、という意見は相変わらず。ここは変えようがありません。
2頭身は原作どおりなんですが、画質だけがきれいになったせいで不一致のような感覚が生じてしまうのかもしれません。
突っ込まれるところで特に覚えているのは「家の中で座布団の上に立ちっぱなしのキャラがいる」という話。
キャラや作中世界がドットのころなら「座布団の上に人がいる→座っている」と脳内変換できたかもしれません。「椅子に人が座っている(椅子のグラフィックの上に人のグラフィックが重なっているだけ)」みたいなものです。
グラフィックがきれいになるといろいろはっきり見えてしまい、ごまかしが効きません。
他のこと
突っ込まれるところは他にもありました。
ダイパからプラチナ(ダイパのマイナーチェンジ版)になって変化したストーリーが元に戻された、
わざマシンがダイパと同じ使い捨てになった、
ポケモンBW(ダイパの次に出たシリーズ作)以降の登場ポケモンがいない、
ポケモンORASやポケモンHGSS(どちらもリメイク版)のポケリゾートやポケスロンのようなでっかい追加要素がない……
問題点の多くが「原作に忠実すぎた」という言葉で説明できます。
今どきは情報がインターネットであっという間に広まる時代。特にいい情報より悪い情報の方が広まりやすいです。そのため、本作の評判は下がり続けました。
何もかも駄目、というわけじゃない!
ファミ通のランキングを見ると、本作は発売された2021年だけじゃなく翌年の2022年でもかなり売れています。
それは本作が期待されていたからであり、面白さを持っているからでもあると思います。本当につまらないゲームだったら翌年は全く売れないはずです。
ポケモンがいるかいないか
ご存じの方も多いと思いますが、ポケモンシリーズは3DSのポケモンサンムーンまで「ポケモン全員参戦!」みたいな状態でした。
しかし、Switchに来てから出るポケモンと出ないポケモンへ分かれることになりました。リストラポケモンなんて言葉が生まれたくらいです。
本作もポケモンBW以降のポケモンがいません。しかし逆に言うと、ダイパまでのポケモンは全ているということです(リージョンフォームはいませんが)。
セレビィやデオキシスなど、過去作から連れてこないかぎり出てこない幻のポケモンもいますが……この辺りはさすがに仕方ないでしょう。
本作の前に出たのはポケモン剣盾とレッツゴーピカチュウ・イーブイ。それらに好きなポケモンがいない……と悲しんだ方もいたはず。
本作は少なくともダイパまでのポケモンならいるので、本作によって安堵できた方もいたはずです。
剣盾とピカブイにいなくてBDSPにいる子って言うと、ヒノアラシとかアチャモとかです。
トレーナーとの再戦
ポケモン剣盾では一般トレーナーとの再戦ができませんでした。
しかし本作は再戦に使う道具のバトルサーチャーがダイパと同じように登場します。お陰で再戦できる可能性があります。
3D酔いがあるかないか
ポケモン剣盾にはワイルドエリアというオープンワールド的な場所があります。もう少し後で出るポケモンSV(スカーレット・バイオレット)は全面オープンワールドです。
僕にとっては楽しいんですが、みんながみんなそう思うわけじゃありません。オープンワールドなどカメラを動かせる3D的な作中世界だと酔う、という方もいます。
本作はダイパ同様にオープンワールドじゃなく、3Dというより上から見下ろす世界なので、酔う心配はありません。
普通のポケモンゲット
レッツゴーピカチュウイーブイは今までどおりにポケモンゲットするわけじゃなく、モンスターボールをタイミングよく投げられたかでゲットできたかが判定されます。
これはこれで楽しいんですが、「普通にHP減らして眠らせてボール投げて……」という流れが好きな方もいるはず。本作は元のままのポケモンゲットなので大丈夫です。
ここまでの点に共通しているのは「元のまま」ということ。つまり、「原作に忠実」という点はいい方向にも働いています。
単純によくなったところ
もちろん、変わってくれてよかったと思える部分もあります。
例えば、シンオウ地方で貴重なほのおタイプのヘルガーはリメイク前だとパール限定でした。しかしリメイク後はどっちのソフトでも地下大洞窟という場所で会える可能性があります。
地下大洞窟のお陰で出会えるポケモンの幅が増したわけです。
以前のポケモンシリーズでは、ポケモンにひでんわざを使わせて行動する場面がありました。そのため、使えるポケモン=秘伝要員を用意しないと先に進めないこともありました。
しかし本作なら野生のポケモンにひでんわざを使わせることができるので、秘伝要員の準備が必要がありません。
特定のポケモンシリーズのセーブデータがあると、本作で幻のポケモンを手に入れられます。具体的にはミュウとジラーチです。
この2匹は元々貴重なポケモンでしたが、本作ならやろうと思えば量産できます。
ポケモンレジェンズアルセウスのメイン任務をすべて終えたセーブデータがあれば、アルセウスをゲットすることもできます。
ただし本作をかなり進めないとアルセウスに会えないので、量産は困難です。
終わりに
本作はファーストインプレッションが悪かったんじゃないでしょうか。
しかし悪いところだけじゃなくいいところもあると理解したうえで触れるのなら、普通に遊べるゲームです。
何より、本作は「ポケモンを集めたり育てたりする」という楽しさを持っています。そこは他のポケモンシリーズと変わりません。
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