- いいところ
貝獣たちがかわいい。
ドラクエ3とドラクエ4の隙間を埋めてくれた。
機種 | ファミコン |
メーカー | バースデイ ナムコ |
発売日 | 1988年(昭和63年)11月18日 |
後に続いた機種 | Switch |
序盤の物語
シェルドラドでは背中に貝を持つ「貝獣」という生き物が暮らしていた。
かつて貝獣たちは不思議な4つの貝によって暗黒大魔王を封じたが、火の貝だけは戦いの中で失われてしまった。シェルドラドにはこんな言い伝えが生まれた。「大魔王が蘇ったとき、火の貝を持つ勇者が現れる」と。
長い年月が過ぎ、大魔王ファットバジャーが復活した。シェルドラドでは3人の貝獣が立ち上がり、火の貝を持つ勇者もまた現れた。
ドラクエ3・ドラクエ4間のRPG
当時の僕は、ドラクエ3を終えてから「次は何をやろう」という気分になっていました。
できれば早くドラクエ4をしたい……しかしいくら昭和時代でも続編がすぐ発売されるわけありません。
そんなときに見つけたのがこの貝獣物語でした。
ドラクエっぽい見た目であり、プレイヤーキャラクターにはかわいい系の生き物。名前も「貝獣」で、怪獣大好き少年でもあった僕には好印象。
そういうわけで、どこかのファミコンショップ(テレビゲーム専門店)かホームセンター(あのころは売っていることがあった)で本作を買いました。
隙間にちょうどよくはまった感じがありました。
パッケージには「SHELL SAURS STORY」と書いてあります。僕は英語がよくわからん少年でしたが、かっこよさは感じていました。
「saurs」じゃなくて「saurus」が正しい? 今も相変わらず英語はよくわかりませんが、調べてみると両方とも実際にある単語みたいです。
主人公たち
作中世界の4か所からそれぞれ出発します。
火の貝の勇者(主人公)
火の貝を持って地球とかいう世界から来た少年。今も続いている名作RPG(ドラクエじゃないです)にもそんな感じのがあったので、昔からはやっている設定なのかもしれません。アニメの魔神英雄伝ワタルやNG騎士ラムネ&40もそうですし。
名前はプレイヤーが決定可能。デフォルトネームはリッキー……そうだったですかね? そこは全然覚えていないところ。
バトルでは物理攻撃タイプ。
特技は自分のHPを削って相手へのダメージを増やす「カンフー」。
出発地点は南東。
クピクピ
大気の貝を持つ貝獣。他の仲間貝獣に比べて幼いイメージを当時の僕は持っていました。
バトルでは回復役。
特技は「セーブ」。いつでもどこでもセーブできます。当時のドラクエは王様に会わないといけなかったのに……
出発地点は南西。
ポヨン
水の貝を持つ貝獣。登場するなりボーっとしているとか言われます。後の作品だとクレヨンしんちゃんのボーちゃんとイメージが重なるような。
バトルでは物理攻撃役。
特技は「ランダムワープ」。ランダムで城や町にワープできます。
出発地点は北西。
バブ
大気の貝を持つ貝獣。僕は「小柄だけどしっかり者」みたいなイメージを持っていた気がします。キン肉マンのミート君みたいな感じで。
3人の貝獣では一番好きでした。
バトルでは魔法攻撃タイプ。しかし本作は魔法が弱くてあまり活躍できない……できなかったらしいです。何が「らしい」かと言うと、全然覚えていないから。好きなキャラが弱いという記憶を自ら消しているのでは。
特技は戦闘から逃げる「エスケープ」。
出発地点は北東。
珍しいと思ったところ
ドラクエでRPGを知った僕はどう感じたのか……
当時のRPG全体を見れば珍しくなかったところもあるはず。
パーティー合流・分割
主人公たちは4か所から旅立ち、任意の場所で合流します。
合流イベントみたいなものはなかったと思います。僕は当時から脳内設定的なものを持つ少年だったので脳内補完は余裕だったはず。
パーティーは最大4人ですが、途中で分割することもできます。
そういうことをする意味があるのか……2人乗りの船2隻に分乗するときとか?
戦闘中の動き
ここには当時のドラクエに全然なかった要素がいろいろあります。
バトルが始まると主人公たちが後ろ向きでずらっと並び、攻撃したときに剣を振ったりして動きます。
攻撃する相手の前に移動するので、みんなで一斉に攻撃するときは4人が密集することになります。これが「力を合わせて攻撃!」みたいな感じで好きでした。
敵は基本的に動きませんが、HPを削ると弱ったポーズに変わります。これも面白いところ。
合体魔法
2人から4人で協力して特別な魔法を使うことができます。
そうだったですかね……目玉要素っぽいのに全然覚えていません。魔法攻撃が弱いゲームだったせいで印象に残っていないのでは。
セーブ
セーブは町のセーブポイントで行います。
上で書いたとおり、クピクピの特技を使えば他の場所でもセーブできます。
当時の僕はこの超便利要素をどう思っていたんでしょうか。完全に忘れていますが、すごく喜んでいたかも。それとも町でも城でもないのにセーブ(あるいはパスワード)ということに違和感を持ったのか。
二刀流
先に進むと主人公が二刀流を使えるようになります。
ただし防具を1つ削らないといけません。
おまけ
個人的に本作の最も大きな特徴。
3種類のおまけがカセットに付いてきます。
- 主人公たち4人のフィギュア(キン消し的な素材)
- ワールドマップ
- 涙の密書
フィギュアは僕にとってすごくうれしいアイテム。小学生のときに怪獣消しゴムとか好きでしたし。
ワールドマップはその名のとおりの品物。シェルドラドの地図が紙に印刷されています。
涙の密書は閉じられた状態になっていて、ゲームを進めてから開けることになります。
中身はラストダンジョンの地図。中古で手に入れられなかった人は……
エンディング
ラスボスを倒すとエンディング。これはドラクエと同じところ。
ただし本作には不吉な描写が……戦いが終わらないことを暗示しているんだと思います。
関連作品
大貝獣物語
スーファミ用のRPG。1と2がありました。
バーチャルコンソールで遊びたかったですが、出ていません。
ファミコンのがナムコ発売だったのに対し、こっちはハドソン発売。
以前の僕は知りませんでしたが、ファミコンの貝獣物語は「開発 バースデイ」「販売 ナムコ」。そしてスーファミの大貝獣物語は「開発 バースデイ」「販売 ハドソン」。ドラクエ1が「開発 チュンソフト」「販売 エニックス」だったのと同じです。
1はトラウマシーンがあることで知られているんだとか……僕は仲間いっぱいのゲームということばかり印象に残っています。
大貝獣物語 THE MIRACLE OF THE ZONE
貝獣物語のトレーディングカードゲームだそうな。僕は持っていませんでした。
ちょっと見てみたかったです。
ゲームボーイのいろいろなもの
上のカードゲームのゲームボーイ版、ポヨンが主人公の「ポヨンのダンジョンルーム」がありました。こっちも1と2。
発売されたのは1998年~2000年。もっと早かったらファミコンショップで働いていたときの僕が触れていたはず。
ナムコットコレクション
2020年発売のSwitch用ソフト。貝獣物語をダウンロード購入できます(DLC第2弾)。今遊ぶならこれがいいです。
セーブ枠は4つ。いつでもセーブ・ロード可能。
少しだけ巻き戻すこともできます。
世間からの評価
世間でどう思われているのかなと思い、調べてみると……
- バグが多い。
- 悪魔の罠(チェスや将棋のようなバトルに突入する)が大変。
- サンドラットを取ってもアイテムの所持数制限が大変。
僕は「こういうもの」と受け入れて遊んでいたような気がします。
しかしRPGとしては評価されていたんじゃないでしょうか。そうじゃなければ続編なんか出ないでしょうし。また何か出てこないですかね……
終わりに
本作のことをいつか書こうと思っていました。このブログを始めてから1年後になってしまいましたが。
HD-2D版ドラクエ3の話のとき、このゲームのことが出てくることも……戦闘画面の「主人公たちが後ろ向きで並ぶ」というところが似ているせいです。
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