- 先に現時点での結論
物語を楽しみたい人や歯ごたえのあるゲームが好きな人にはおすすめ。
歯ごたえのあるゲームが苦手でも難易度を下げていいならおすすめ。
ネタバレは避けています。
| タイトル | ドラゴンクエストI&II |
| 機種 | NintendoSwitch NintendoSwitch2 PS4 PS5など |
| メーカー | スクウェア・エニックス |
| 発売日 | 2025年(令和7年)10月30日 |
HD-2D版ドラクエ1をクリアしました。ここまでのプレイ時間は15時間くらい。クリアレベルは42でした。
僕はのんびりやっていましたが、世間では10時間くらいでクリアした話が多いようです。
レベルはもう少し上げた方が余裕を持ってクリアできそう。
ドラクエ2はまだ序盤しかしていませんが、ここでドラクエ1の分だけレビューを書いておきます。
発売前のこと
2024年に発売されたHD-2D版ドラクエ3は賛否両論の作品でした。
懐かしいのもイベントが追加されたのも嬉しいこと。
転職が変化したのは考えることが増えて面白みが増しました。ただし、転職できない勇者が後々不利になります。
特定の職業や特技が強すぎるのはどうですかね……それはぶっ壊れ要素も少しくらいあった方が面白いのでいいでしょうか。
しかし、あまりにもイラつくばかりのボスがいることはフォロー不可能です。
世間の評判でもマイナス意見がいろいろあって、後から来たHD-2D版ドラクエ1&2に対して僕は距離を開けていました。
このブログでHD-2D版ドラクエ1&2の発売前情報をあまり追っていなかったのはそのせいです。
TwitterことXでは「もう少し後で発売されるんだったらよかったのに」という書き込みを見て、いいねボタンを連打したくなりました。
しかし「イベントいろいろ追加!」「巻物で呪文や特技を追加できる!」「妹さん加入!(←これはドラクエ2部分)」なんて話を聞いているうちに遊びたくなってきました(それで書いたのがこの記事)。
かつての僕はドラクエ1でRPGの楽しさを知りました。ドラクエ1と出会わなければ今ほどゲームにハマっていたかどうかわかりません。
ドラクエ2には8か月かけてクリアした思い出があります。
ゲームとしてよくできていたのはドラクエ3やドラクエ5だと思いますが、思い入れが大きかったのはドラクエ1やドラクエ2(そしてドラクエ4)でした。
そんなドラクエ1とドラクエ2がどんなふうに変化したのか気になる……結局、発売日前には予約購入していました。
最もいいと思うところ ストーリーの追加
元はどうだった?
ドラクエ1は元から物語性を持っていました。しかしドラクエシリーズの1発目だったからかキャラクターの個性や活躍がよく見えないときもありました。
ラダトームの兵士たちはあちこちの町にいますが、ヒントを出したり困っているところを見せたりするだけで「あんたら本当に戦っている?」という気もしました。
負傷した兵士がどんどん弱っていくとかありましたが、それだけじゃ物足りないです。
ローラ姫は助けられて主人公に惚れるキャラ。悪く言うとそれだけで、彼女自身がどういう人物なのかはあまり見えてきませんでした。
「そんな、ひどい……」が延々と続くところは数少ない個性を見せるポイント。
「ゆうべはおたのしみでしたね」なんてネタもありますが、あれは宿屋の人がしゃべるだけです。
竜王は最後に戦う相手、ということで出番は最後だけです。あのころはそれが普通のラスボスでした。
「竜王が光の玉を奪った」という話は元からありましたが、ゲーム内ではあまり語られません。ラスボス戦の後で光の玉が出てきて「何だっけこれ」となった方も多いのでは。
登場人物は他にもいますが、「重要アイテムを持っていったら別の重要アイテムをくれる」という役目をするばかりです。
そもそもアレフガルドは本当にピンチだったんでしょうか。
そりゃあ人々がみんな「困った……」と言っているからにはピンチに決まっています。
しかし今の感覚で見ると表現が薄いです。町の明るいBGMを聞いていると「意外と大丈夫?」という気もしてきます。
仕方がない部分もあります。ファミコン版のドラクエ1はスマートフォンで撮影した画像よりも容量が少ないですから、ギリギリまで内容をそぎ落としていたはず。
「語られない=想像の余地がある」と考えることもできます。つまり勝手に想像していいということで、当時の僕も気に入っていたはずです。
物語はどう変わった?
昔は昔として、令和の世の中に復活するんだからいろいろ足していいはず……
そういうわけで復活したドラクエ1はイベントがいろいろ盛られていました。
兵士たちはローラ姫を助けるために行動しています。出先で主人公と会う場合もあり、「最初は主人公を怪しんだりもするが、だんだん認めるようになる」なんて顔も見せてくれます。
ローラ姫は「捕まっている間にどんなことがあったか」がわかるようになっています。
連れ回しているとイベントに結構入ってきて、あるイベントでは「さえているところがあるな……」なんて感じました。
竜王は「一方そのころ……」みたいな場面で出てきて、光の玉に四苦八苦していたんだとわかるようになりました。
「ローラ姫をどんなふうにさらった?」という部分も回想シーン的なものでわかります。
他の登場人物も強化。特に印象深かったのは妖精たちです。
妖精たちのイベントを進めて最終的にたどり着くのはとあるアイテム。「あのアイテムがどうしてあそこにあったのか」という疑問に対する答えを作った形でもあります。そんな小さいところからあそこまで増やせるのかと驚きました。
「アレフガルド全土に危機が迫っている!」という表現も増えました。
ドムドーラ以外にも廃墟と化した町があります。故郷を失ったキャラも出てきます。
物語の終盤になるとあちこちで事件が起きて、「早く何とかしないと……」という気分にさせられます。
変わらないものもある
主人公が何もしゃべらないのは今も昔も同じ。これは元のままにしてもらえてよかったです。
ただ、「主人公がどういういきさつで玉座の間まで行くことになったのか」がわかりやすくなっています。前は「何だかよくわからんけどいきなり玉座の間からスタート」でした。
主人公はどこでどんなふうに育ってきたのか……なんてところは相変わらずわかりません。これはわからない方がいいです。昔と同じように「想像の余地がある=自分で決めていい」ということで。
それと、僕なりに「ドラクエらしさ」と思っているものがあるんですが
- 主人公は特別な血筋の人物。
- 主人公は正義の味方で悪党を倒す。
- 戦いが終わったら平和が戻って感謝してもらえる。
こういう要素の元祖をHD-2D版ドラクエ1でたっぷりと見ることができました。
他のいいと思うところ
呪文や特技の変化
ファミコン版だと呪文はこれだけでした。特技はありません。
スーファミ版やスマホ版も同じだったでしょうか。
- ホイミ
- ギラ
- ラリホー
- レミーラ
- マホトーン
- リレミト
- ルーラ
- トヘロス
- ベホイミ
- ベギラマ
これだけじゃ令和時代の主人公はできない、ということなのかいろいろ追加されています。
「こんな使い方があるのか」と後で気づくようなものもあります。
うけながしとか最初は「これがあったからって何なの」としか思いませんでしたが、使ってみるとかなり便利です。
単純に派手でどんどん使いたくなるものもあります。
ジゴスパークだのギガブレイクだの、超絶技ででかいダメージを出せるのは面白い要素です。こういうのは大歓迎。
探索要素
今どきのゲームは「特定のイベントを終えるまでこの先には行けない」なんて制限をされることがよくあります。
物語の展開があるから仕方ない……でもやっぱり僕は自由にあっちへこっちへ行きたいです。だからゼルダの伝説ブレスオブザワイルドなどオープンワールドがすごく好き。
ドラクエ1は元々オープンワールド的にアレフガルドを移動できるゲームでした。敵にやられないかぎり、レベル1の状態で終盤の町まで行くこともできます。
行けないのは竜王がいる魔の島くらい。メルキドもゴーレムがいるので難しいです。
あちこち行ける部分はHD-2D版ドラクエ1にも残されていました。難易度設定で死なないようにできるので、身構えたりすることなく先のエリアまで行けます。
メルキドは迷いの森が追加されたせいで近づくことすらできなくなりましたが……しかし元々ゴーレムが立ちふさがっていたので、「行けないのをわかりやすくしただけ」とも考えられます。
遊びやすい調整
これは今どきのゲームとして普通のことかもしれません。
難易度を変えられるようになったり、中断セーブできるようになったり、便利ボタンで操作のショートカットができるようになったり……
どうかと思うところ
HD-2D版ドラクエ3はとても売れたゲームでした。それは僕みたいな「しょっちゅうゲームをやっているタイプ」だけじゃなくて「ドラクエ3が復活したと聞いて戻ってきたタイプ」も買ったからじゃないでしょうか。
このHD-2D版ドラクエ1&2もそういう「復帰タイプ」が多いんじゃないでしょうか。
中には「自分は1→2→3の順で遊びたいからドラクエ1&2を待つ」なんて人もいるかもしれません。
「復帰タイプ」ということはいろいろなまっているはず。かつてスポーツですごかった人でも、長くやっていなくて戻ってきたときはいきなりバキバキ試合するんじゃなくて基礎訓練的なことから始めるんじゃないでしょうか。
このHD-2D版ドラクエ1は、戻ってきて久しぶりにプレイするタイプからすると難しすぎます。
どのくらいですかね……「OBの先輩、久しぶりにバドミントンやろうぜ。じゃあいつも大会で勝ち進む現役部員と試合しようか」くらい? 体を痛めそうです。
主人公は相変わらず1人。ドラクエ1は元々そういうゲームです。
しかし敵は複数でかかってくるようになりました。眠らせたりひるませたりしてくる敵もいます。容赦なく即死魔法をかけてくる敵もいます。
小学生のころからほとんどゲームをやり続けている僕でもバトルがきついと思いました。久しぶりにゲームする人だったらどう考えても大変です。
「難易度設定のことを忘れてやしないか? 今のドラクエなら敵からやられないようにすることもできるんでしょ?」という意見もあります。
そのとおりです。僕は、きついと思ったら難易度を「楽ちんプレイ」に下げるのを強くおすすめします。しかし「難易度を下げるのは絶対に嫌」と考えるタイプも結構います。
難易度を下げずに切り抜ける方法もあります。例えば敵の弱点をうまく突くとか、大ぼうぎょしながら敵の行動を見て対策を練るとか。
弱点を突くくらいなら普通のテクニックだと思います。しかし大ぼうぎょでどうのこうのとなるといわゆる「死に覚えゲー(やられながら対策を覚えるゲーム)」に片足突っ込んでいて、人によっては「面倒」という感想が出てきそうです。
「面倒」は現代の娯楽において最大の敵じゃないでしょうか。

「そうやって考えるのが楽しいんだろ」という考えもあります。
しかしみんながみんなそういう楽しみ方をするわけじゃないです。ドラクエはもっと誰でも楽しめるゲームのはず。
で、HD-2D版ドラクエ1&2は買い?
- 物語を楽しみたいなら買い。
- 歯ごたえのあるゲームが好きなら買い。
- 歯ごたえのあるゲームが苦手でも難易度を下げていいなら買い。
今の時点ではこういう感想です。
ただ、僕は「HD-2D版ドラクエ1はHD-2D版ドラクエ2の前置き」「本番はHD-2D版ドラクエ2」と感じています。つまりドラクエ1しか終えていない状態では正確な判断ができたと思えません。
確実だと思うのは、いくら難しくてもドラクエ1がどう変化したか見ないでおくのは惜しいんじゃないかということ。
ストーリーが大きく盛られ、「ドラクエ1を元にした別のゲーム」という感じになっています。
終わりに
正確に判断できないならレビューをまだ書かなければいいと思います。
しかし「ドラクエ1&2買うかどうか悩む……」となっている方も多いはず。そういう方に雰囲気を少しでも伝えられたらと考えて書くことにしました。
気が向いたらドラクエ1やドラクエ2がどう変わったか見てみてください。
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