- いいところ
個性的なキャラクターが大勢登場する。
ドタバタギャグ漫画として楽しい。
作者 | 高橋留美子 |
出版社 | 小学館 |
連載開始時期 | 1978年(昭和53年)9月 |
序盤の物語
宇宙人による地球侵略が始まった。しかし宇宙人たちは自分たちの代表と地球人の代表で鬼ごっこをして地球人側が勝てば侵略を中止すると告げる。
地球人代表として選ばれた諸星あたるは勝負の困難さのあまりにやる気を失っていくが、ガールフレンドのしのぶに「勝ったら結婚してあげる」と言われて奮起。鬼ごっこに勝つ。
しかし宇宙人代表のラムはあたるが自分と結婚したがっていると誤解。やがて諸星家に住み着いてしまう。
伝説的ドタバタギャグ漫画
女の子大好きな諸星あたると押しかけ女房的宇宙人のラムを中心として物語が展開していく漫画。基本はギャグ漫画ですが、ラブコメ的な展開やしんみりする展開もあります。
この漫画が始まったとき、僕は幼稚園にも入っていません。そんな年ではサンデーを開きながら「あたるは相変わらずだなぁ」なんて言えません。僕が本作を知ったのは昭和50年代に始まったアニメです。
主人公たち
本作の面白さの1つは個性的なキャラが次々に出てくるところ。
それを1人1人語っていくといつまでかかるかわからないので、中心人物の2人だけにしておきます。
諸星あたる
13日の金曜日に生まれ、災いを引き寄せてしまう少年。アニメが放送されていたときの僕からは大人に見えていましたが、今では僕の方がずっと年上です。
趣味はガールハントで、女の子と見ると「住所と電話番号教えて」と話しかけます。聞くことの内容に時代を感じます。
この記事を書くにあたって彼のことを調べていると……名前の由来がキン肉マンのアタル兄さんと同じ? 確かに同じ名前ですが、そこまで同じとは考えてもみませんでした。
ラム
宇宙人の少女。今どきはラムと言えばメイドさん(こっちも鬼系キャラ)だったり怪しい組織の人(こっちは同じ雑誌のキャラ)だったりしますが、僕の年代だとこっちです。
髪色はアニメ(昔の方)だと緑色で表現されていましたが、「見る角度によっていろんな色に見える」が正解なんだとか。そんなの昔のアニメじゃ再現できないのでは。
本作の主人公はあたるなのかラムなのかという話があります。今の僕からすると明らかにあたるが主人公なんですが、昔の僕はどう思っていたのか……
旧アニメ
始まったのは1981年10月14日。水曜の7時半からでした。
僕がいつから見ていたのかは覚えていませんが、1984年3月21日放送のオリジナル回より前なのは間違いありません。
30分前に始まるDr.スランプを見て、そのままの流れで見るようになったんだと思います。
ただ、ラムがああいう服装なので「見ている」と小学校で言いにくい系のアニメでした。
1984年3月21・28日放送のオリジナル回
アニメ版もドタバタギャグ漫画なんですが、この回は雰囲気が違います。
大人になった今見ると、面堂なりの正義があります。
彼は「諸星はラムさんの扱いが悪い」「ラムさんはこのまま記憶を失っていた方が幸せじゃないのか?」と思ったわけです。そしてあたるが頑張る姿を見て「こいつにもラムさんへの真面目な気持ちがある」と気づき、ラムを帰らせたと。
あたるやラムのファンたちが後に引きずらないのも、あたるの欠点や面堂なりの正しさを理解しているから。
しかし小学生の僕には理解不能でした。「面堂は人をだまして平然としているやつ」「あんなことをしたやつがどうして普通にしていられるんだろう」みたいなことを考え、以降も面堂を悪役としか思えませんでした。
もしかすると、僕と同じように考えた方がどこかにいるかもしれません。もしいたらこの回をもう1度見てください。面堂はいいやつです!
まさかの復活?
ワンピースには「ビッグマム(シャーロット・リンリン)」というばあちゃんキャラがいるんですが、声優さん(2代目)はDr.スランプのアニメ第1作でアラレの声をやっていた方。子供時代のビッグマムを演じるときはアラレそのものです。
ビッグマムの母親代わりみたいなキャラもいるんですが、そっちの声はラムの役だった方。2人がそろうとちょっとだけ水曜の夜が帰ってきたみたいな気分になります。
新アニメ
2022年10月14日開始。まさか本当に復活するとは思ってもいませんでした。
あたるもラムも声優さんは昔のアニメと別の方々。しかし僕の感覚だと元の方と同じにしか聞こえません。声優さんってすごい……
なお、かつてあたるとラムの役だった方々はあたるの父役とラムの母役になっています。聞いていると懐かしい気分になります。
舞台は昭和のようで、あたるがナンパするときの台詞は「住所と電話番号教えて」です。あたるが連絡手段として使うものも携帯電話じゃなく自宅の黒電話。サザエさん的昭和アニメとも言えそう。
なお、ラムの母親がしゃべる言葉は地球だとよくわからないものとして表現されているんですが、一定の法則に従っているんだとか。「地球人のための鬼族語換字表」で検索すると出てきます。
ゲーム版
ゲームブログなのでこの項目だけ書くつもりだったんですが、前置きが長くなりました。
パソコンやファミコンなどいろいろなハードで出ていましたが、僕がやったことがあるのはそのうちの2作品。
うる星やつら ラムのウエディングベル
1986年10月23日発売。ファミコンのアクションゲームです。昔のアニメ原作ゲームは大体そう。
オープニングはアニメの初代オープニング曲だった「ラムのラブソング」。
ラムの通っている幼稚園や学校が何だかよくわからん火事で下から燃えていき、ラムは上へ上へと移動。屋上まで行ってUFOにつかまれば脱出成功でステージクリアになります。
「何その展開」と思うかもしれませんが、昔のアニメ原作ゲームにしては原作に従っている方だったんじゃないでしょうか。
ラムは飛べるんだし、いつもの飛行効果音を出しつつ窓から逃げればいい? そう言われてみるとそうですな……
当時の僕は全然知りませんでしたが、「モモコ120%」というアーケードゲームが元になっています。
今は姉妹作の「モモコ1200%」が配信されているので、任天堂のサイトでPVを見てください。懐かしい気分になれます。
うる星やつら ミス友引を捜せ!
1992年7月3日発売。ゲームボーイのダンジョンRPGです。どうしてそのジャンルに……?
オープニングはアニメの初代エンディング曲だった「宇宙は大ヘンだ!」。
あたるたちの通う友引高校が3Dダンジョンとして表現されていて(校舎を迷宮に改装したそうです)、あたるはRPG的バトルをしつつミス友引候補の写真を探します。
敵キャラは漫画のいろいろな登場人物。魔法は「いんちき」。あたるの台詞は原作やアニメそのものの雰囲気です。
終わりに
この記事がアップロードされるころ、新アニメの最終回が放送されていると思います。
ダイの大冒険もそうでしたが、昔の名作がアニメ化されるのは僕にとっておいしい流れ。この調子でいろいろやってほしいです。
前置きが本編だった……
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