- この記事に書いてあること
小中学生に興味を持たれそうなファイナルファンタジーの案。
2025年6月、スクウェア・エニックスの株主総会で「小中学生が当社(スクエニ)のゲームに触れる機会が減少している」「今後は小中学生を含む幅広い層に楽しんでもらえる機会の創出にも注力していく」というやり取りがありました。
どうすればスクエニのゲームで小中学生に楽しんでもらえるのか、FFの場合はどうか……僕なりに考えてみようと思います。
以前の記事での結論
2024年6月、僕は「こんなFFで遊びたい!」という記事で「僕が今の小学生だったらどんなFFで遊びたがるか」と考え、こういう結論に達しています。
- 主人公は現代人だがファンタジー世界に招かれ、クリスタルを守る者になる。
- クリスタルを壊そうとする者がいる。
- 主人公は相棒の召喚獣を装備して戦う。召喚獣は複数いるのでうまく使い分ける。
- 主人公と同じ力を使う仲間やライバルもいる。
- アクションRPG。
「現代人だがファンタジー世界に招かれる」は「現代の小学生はファンタジー世界を理解しにくいかも」と考えたからです。
「クリスタルを守る者になる」は主人公を特別な立場にしたいから。
「クリスタルを壊そうとする者」はわかりやすい悪役として考えました。
「主人公は召喚獣を装備して戦う」「召喚獣は複数いる」は小学生のころの僕が聖闘士星矢という漫画を好いていたから。武器や防具に化けてもらって状況に応じて使い分ければジョブチェンジっぽいことができるはずです。
これはこれで面白いかもしれません。小学生の僕ならオリジナルの召喚獣を考え始めるくらいにはハマりそうです。
しかし今回は別のゲームを考えてみたいと思います。
方針
「FFらしさ」って何?
「らしさを持たないのがFFらしさ」という意見もあるかもしれませんが、作品の軸みたいなものは必要だと思います。それに元々のFFは「らしさ」を持っていたんじゃないかという気もします。
僕が小中学生のころのRPGと言えばドラクエ1~4。FFは1~3が出ています。
この範囲でドラクエになくてFFによくあったものを考えると……
- ジョブチェンジする。
- 飛空艇で飛び回る。
- 戦闘中に幻獣(召喚獣)を呼び出す。
- クリスタルが関係する。
この辺りの要素はFF4以降にも出てくることがあります。
FFらしさと考えていいんじゃないでしょうか。
「仲間との出会いと別れ」も言えそうですが、ドラクエにもある要素なので上の一覧には入れていません。
どういうものを目指す?
FFシリーズでヒットした作品と言うとやっぱりFF7です。
最近のFFはFF7の延長線上にあるような気がします。メーカーの方々は「FF7で成功したからFF7みたいなゲームを作らないといけない」という考えを根底に持っているんじゃないでしょうか。
そういうことはシリーズものだとよくあると思います。例えばゼルダの伝説だと時のオカリナが長いこと根元にあったのでは。
しかしゼルダの伝説はアタリマエを見直し、時オカを振り切ってブレスオブザワイルドを生み出しました。
FFもそろそろアタリマエを見直し、FF7を振り切るときじゃないでしょうか。
ブレスオブザワイルドの前までだとゼルダの伝説は少しずつファンを減らしつつありました。
一方、ブレスオブザワイルドやティアーズオブザキングダムはSwitchを代表するヒット作で小学生にもプレイヤーがいます。
FFもFF7を振り切ることで新しいプレイヤーを得られるのでは。
グラフィック・キャラの表現
HD-2Dはファミコン・スーファミ世代に突き刺さります。新しく作られている冒険家エリオットも面白そうです。
しかし今の子から見るとどうでしょう。HD-2D版ドラクエ3は小中学生にもプレイされたんでしょうか。
僕はゲームをやる小中学生と職場で会うことがよくあり、どうやって遊んでいるかしょっちゅう尋ねます。しかしドラクエ3で遊んでいると返されたことはありません。
じゃあどういうゲームで遊んでいるかと言うと……
- マインクラフト
- ポケモンSV
- スプラトゥーン3
- あつまれ どうぶつの森
頻繁に名前が出てくるのはこの辺りです。
フォートナイトも入れようかと思いましたが、最近は名前を聞く頻度が減ってような。
ブレワイやティアキンで遊んでいる子もいますが、上の4作ほどの数じゃありません。
マインクラフトはドットっぽく見えなくもないです(ドットじゃないですが)。
他の作品は普通に3G-CG。だから小中学生向けFFも3G-CGで作るのがいいと思います。
キャラたちの頭身を考えると「ポケモンSV>スプラトゥーン3>あつ森・マイクラ」くらい。どれもこれも最近のFFより頭身が低いです。
小中学生には頭身低めの方が取っつきやすそう。
他のいろいろなこと
ソフトとソフトの発売間隔は短ければ短いほどいいです。今どきは難しいかもしれませんが、ポケモンみたいに3、4年に1作くらいは出てほしいです。
敵との会い方はシンボルエンカウントがいいんじゃないでしょうか。ランダムエンカウントはだんだんひと昔前のものになりつつある気がします。
ジャンルはもちろんRPG。株主総会でもコマンド型RPGの話をしていましたし。
前回の記事ではアクションRPGになったので、こっちをコマンド型RPGにすれば別々の案が出て面白いはず。
それと、小中学生を子供扱いするのは絶対にやめないといけません。「子供」と呼ばれるのは彼らが嫌うことです。僕は職場で小中学生の親と話すときに「お子さんは……」とできるだけ言わないようにしています。
「子供ならこのくらいでいいだろ?」と侮ると見抜かれます。
他のゲームの真似をしてみる
パクリと言ってはいけません。はやっているゲームがあると同じようなゲームが出てきて……というのは繰り返されてきた展開です。
上に挙げた4作の面白いところを抜き出してみると、
- マインクラフト
→建物を作る。オープンワールド。友達と遊ぶ。 - ポケモンSV
→敵キャラ(ポケモン)と戦って仲間にする。オープンワールド。友達と遊ぶ。 - スプラトゥーン3
→対戦する。装備を集める。友達と遊ぶ。 - あつまれ どうぶつの森
→島を作る。住人を集める。友達と遊ぶ。
こういう要素があると注目されやすそうです。
4作の共通点に「他の人と一緒に遊べること」があります。そういえばモンハンも「みんなでPSPを持ち寄って……」とかやっていました。
みんなで遊べることは特に重要なのかもしれません。
で、どんなゲーム?
技術的・採算的ににできるかどうかはほとんど考えていません。
パーティーの人数
FFシリーズには3人や5人で戦うものもありますが、大体4人。
よってこのゲームも4人で考えます。
作中世界の表現
HD-2Dではなく普通に3D-CG。
オープンワールドで壁を登ることもできるくらい自由度高めがいいです。
作中世界を広くすればするほど「飛空艇で飛び回る」という要素が面白くなるはず。ゼノブレイドクロスのドール(ロボット)で移動するときみたいなものです。
登場人物の頭身はポケモンSVやブレスオブザワイルドくらいまでで。
クリスタルとジョブチェンジ
作中世界のあちこちにクリスタルが祀られていて、回っていくことでジョブが増えるというFF3・FF5方式。
各クリスタルのイベントはどこを先に行くかで難易度が変化する……とするとデータを何通りも用意しないといけません。「順番がある程度固定される」「しかし無理やり好きな順にもできる」というふうにするのが無難かも。ポケモンSVのジムリーダーもそんな感じです。
クリスタルは火土水風の4つ?
闇のクリスタルがあってもいいかも。
敵キャラ
敵キャラはフィールドをうろついていたり隠れていたりして、接触するとバトル開始。
FFシリーズによく出てきたモンスターを若干デフォルメ気味にして愛嬌を出すのがいいと思います。
- ゴブリン
- ボム
- トンベリ
- モルボル
- サボテンダー
- クアール
- マインドフレイア
- プリン・スライム
- デスクロー
- サンドウォーム
- アーリマン
- ベヒーモス
- 鉄巨人
- アダマンタイマイ
- マジックポット
- ズー
- コカトリス
- キマイラ
- ドラゴンいろいろ
- アンデッドいろいろ
拠点
どこかに拠点があり、どうぶつの森みたいに家や店を設置したり住民を増やしたり……
友達と一緒に遊ぶときの待合室的なものとして使えるようにしておけば、「他の人に見せる」という楽しみ方もできます。
住民は人間でもいいですがモンスターでもいいと思います。
上に挙げたモンスターを仲間にすると、住民としてうろつき始めるとか。同じモンスターをいっぱい仲間にしたら同じモンスターがぞろぞろと……ではなく、代表として1体だけ出てきたら十分。
拠点への出入りはできるだけいつでもどこでもできるのがいいんじゃないでしょうか。
真・女神転生VVの悪魔の裏庭みたいにあちこちの回復ポイントから入れるとか。
幻獣(召喚獣)
幻獣たちも作中世界のあちこちで暮らしていて、会ってイベントをクリアすれば戦闘中呼び出せるようになるとか。
ポケモンSVにはテラスタルというものがあり、使うとポケモンがパワーアップします。しかし1回使うとエネルギーをチャージするまで使えなくなります。
幻獣も召喚パワー的なものを消費してでかい影響を出す(チャージしないと再使用できない)ようにすれば特別感が出るかと。
幻獣は強さの差があって仕方ないかも……バハムートが他の幻獣より弱かったらおかしいですし。
何らかの要素で幻獣を育成・強化できると面白いだろうか……
幻獣の強化
幻獣がモンスターから崇拝されている、あるいはモンスターを群れの仲間として従えている設定にしてはどうでしょうか。
モンスターをどんどん仲間にして幻獣たちの下に配置。どれだけ従えているかで幻獣がパワーアップ、とか。
飛空艇
物語が進むと飛空艇を入手。飛び回ってあちこち行けるように。
最初は船の形をしていて海上しか動けないとか、終盤になると潜水艦化して海底まで行けるとかでもいいかも。
飛空艇から離れた後、飛空艇が置いてあるところまで歩いて戻るのは面倒。呼べば自動的に来てくれるのが楽です。
飛空艇で移動しているときに敵と当たったらどうなるんですかね。
- 飛空艇で戦う。機銃的なものやロケットパンチ的なものを撃ったり。
- 主人公たちが飛空艇から降りてバトル。空中ならジェットパックを使う?
飛空艇で戦うとジョブチェンジが目立たなくなるかも……飛空艇は後ろから援護してくれるくらいがよさそう。

飛空艇が高速で移動できることと乗っているときに軽快なBGMが流れることも重要。
通信要素
他のプレイヤーと一緒に遊ぶ要素も考えてみます。
- モンスターやアイテムの交換。
- 協力してミッションをクリア(特定の敵が出るステージ)。
- 拠点での交流。
PC同士の対戦も考えましたが、FFはでっかいダメージを叩きつけて敵を倒すゲームでもあります。PC同士で戦うのはバランス調整が難しそう。
物語や設定
複数の物語
ポケモンSVは、最初の状態だと3つの物語があります。
- チャンピオンロード
→ジムリーダーと戦い、ハイレベルなポケモンを使えるようにする。 - スターダスト★ストリート
→スター団と戦い、ポケモンが新しく習得する技を増やす。 - レジェンドルート
→ぬしポケモンと戦い、水上や空中での移動ができるようにする。 - ザ・ホームウェイ
→上の3つをクリアすると開始。エンディングへと続く最後の物語。
こんな感じで複数の物語があってもいいと思います。
- クリスタル巡り
→ジョブを増やす。 - 幻獣集め
→戦闘中に呼べる幻獣を増やす。 - 飛空艇のパーツ集めなど
→飛空艇を作ったり強化したり。 - ラストダンジョン・ラスボス戦
→上の3つをクリアすると開始。
「工夫すれば上の3つをクリアしなくてもラストダンジョンに行ってラスボスを倒せる」なんていう仕組みでも面白いかも。ブレスオブザワイルドはチュートリアルの地域をクリアしてすぐラスボスのところへ突入できます。
世界観
初期のFFは「基本はファンタジー」「しかし飛空艇などのSF要素もある」という世界観でした。
この作品も同じような感じでいいと思います。リアル的な世界はビルとか作らないといけませんし……
「クリスタルは魔法的(霊的)な存在の象徴」「幻獣は物質的な存在の象徴」ということにするのはどうでしょうか。
主人公たちはクリスタルと幻獣の両方から力を借りて世界の敵(ラスボス)に挑む、とか。
主人公たち
ここは前回と同じような感じでいいかも。
- 主人公たちは元からファンタジー世界の住人。またはリアル世界から召喚された。
リアル世界から来たのは主人公だけで仲間たちは元々ファンタジー世界の住人、という合わせ技もあり。 - 他のプレイヤーとの交流要素があるなら主人公くらいはキャラメイクしたい。
- 主人公たちはクリスタルを守る者となる。
「主人公はパーティーに固定」「仲間3人は4人以上いるキャラから好きに選べる」というふうにしても面白そうです。それなら「仲間の○○は気に入らんので使いたくない」なんてことになるのを回避できます。
制作・タイトルなど
誰が作る?
FF16を作った方々はそのままFF17、FF18と作り続けるのがいいと思います。
ナンバリングだけでもすでに16作もあるなんてすごいこと。途切れさせるのはもったいないです。
デフォルメ気味のキャラを作るのがうまいメーカーもあるはず。そういう方々に外注し、「小中学生に訴求する新FFシリーズ」として続けてもらうのがいいのでは。
続編・発売間隔
上にも書いているとおり、作品と作品の間隔は狭いほどいいです。今どきは難しいと思いますが。
ポケモンの場合は3年か4年ごとに新作が出て、その間にリメイク版や派生作品が出ます。
小学生の間に2本、中学生になってからもう1本、とか発売されたらいいのでは……6年より長く空くと「小学生のころ(または小学生の後半&中学生にのころ)に触れる機会が全然なかった」という子が出てしまいます。
タイトル
当たり前ですが「ファイナルファンタジー」は入れたいです。そこにわかりやすい言葉をくっつけるのがいいのでは。
元より低い年齢層に訴求した場合の例を挙げると、
- 真・女神転生→真・女神転生 デビルチルドレン
- モンスターハンター→モンスターハンター ストーリーズ
「トイフェル(ドイツ語で悪魔)」「バンビーニ(イタリア語で子供たち)」「イストワール(フランス語で物語)」とかもっと別の言葉を使った方がシャレオツなんじゃ……という意見もあるかもしれません。
しかし「わかりにくい、意味がわからない」は「取っつきにくい」につながることもあります。
「デビルチルドレン」「ストーリーズ」には「小学生辺りでも何となく意味をつかめそうな言葉でタイトルを作る」というテクニックが使われています。
ポケモンも見てください。「ポケット」に「モンスター」です。サブタイトルも「赤」「緑」「金」「銀」とわかりやすい言葉のオンパレード。
メディアミックス
コロコロやVジャンプでゲーム漫画を連載させてもらうといいんじゃないでしょうか。
個人的にはFF5(またはFF6)のチョコチョコボンボンが好きです。

「ギエピー!」で有名なポケモン漫画はコロコロです。
結論 ファイナルファンタジークラフトゥーモンの森
見出しにはふざけたタイトルを書きましたが、「ファイナルファンタジー モンスターアイランド」とかも考えました。
「モンスター」は幻獣たちや仲間モンスターのこと。
「アイランド」は島がいくつもある作中世界を考えたから。そういう舞台にしておけば、島から島へ移動するときに飛空艇が必要になるはずです。「イフリートの島」「シヴァの島」とかになっていれば風景も想像できます。
- コマンド型RPG。
- 主人公一行は4人。
- クリスタル巡りでジョブを増やす。
- 召喚獣を仲間にしていく。
- 拠点にモンスターを集める。
- 飛空艇を作り、乗って移動することもできる。
- 他のプレイヤーと一緒に遊ぶ要素もある。
今回はこんなもんでどうですかね。
まとめ 言うだけなら簡単!
僕は外野なので好き放題に言っていますが、ゲームを作るのって大変だと思うんですよ。それに僕が考えるようなことは有名メーカーの方々ならとっくに閃いているはず。
株主総会にあった「小中学生を含む幅広い層に楽しんでもらえる機会の創出」という言葉。ここからどういうゲームが出てくるのか楽しみです。
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