- いいところ
算数の勉強になる。脳トレ的なものとして遊べる。
対戦ゲームとしても遊べる。
機種 | ファミコン |
メーカー | 任天堂 |
発売日 | 1983年(昭和58年)12月12日 |
どんなゲーム?
僕は「ドンキーコングの算数遊び」と間違えそうになりますが、「ドンキーコングJR.の算数遊び」が正しい名前。
算数と言うか計算(足し算、引き算、掛け算、割り算)を使ったゲームです。
ファミコンがまだ最新機種だったころ、任天堂の方々は「遊びながら勉強できるゲーム」みたいなものを発売していました。当時はまだゲームが受け入れられていなかった時代だったので、ゲームキッズの保護者に対して「勉強にも使えます!」というポーズが必要だったのかもしれません。
そうやって登場したのが「ポパイの英語遊び」、そしてこの「ドンキーコングJR.の算数遊び」でした。
本作が新作だったころの僕は小学生でした。当時の僕は勉強が得意だったのか……少なくとも算数は平均より上だったと思います。社会は苦手だったかも。
それでもわざわざファミコンで勉強しようなんて思わず、本作を友達の家で見ても手に取ろうとしませんでした。
しかし大人になった今は妙に面白く感じます。この感覚はDSの脳トレと同じものなのでは……
数学も中学高校と進むにつれて好きな科目になっていました。もし本作が中学生以降に登場したゲームだったら気に入っていたのかもしれません。
なお、社会はどんどん苦手になりましたが理系に進んだり働き始めたりして勉強不要になったら面白く感じるようになりました。僕よ、もっと早くやる気を出してくれ……
どうしてドンキーコング「JR.」?
上にも少し書いたとおり、本作は「ドンキーコングの算数遊び」じゃなくて「ドンキーコングJR.の算数遊び」です。
ドンキーコングは画面の上の方で数字を出します。出題者です。
プレイヤーが操作するのは下にいる方。こっちがドンキーコングJR.で、回答する側です。
タイトルに「JR.」が付いているのはこのジュニアが主人公だからかと。
ドンキーコングは代替わりがあった任天堂キャラで、ジュニアはドンキーコング2作目の「ドンキーコングJR.」でドンキーコングを助ける主人公でした。スーパーマリオカートで走っていたのもジュニアです。
最近のドンキーコングシリーズ(バナンザなど)で主人公のドンキーコングは、ファミコンのドンキーコングやジュニアとは別人もとい別猿。
最初のドンキーコングの息子だったり孫だったり……作品によって設定が違います。

昔のドンキーコングは今「クランキーコング」という名前になっていますが、この記事では「ドンキーコング」にしています。
遊び方
CALCULATE(AまたはB)
上でドンキーコングが数字を出すので、下のジュニアを操作してその数を作ればクリア。
AよりBの方が難しくなります。
操作できるところには「1、2、3、4……」という数字と「+ – × ÷」の記号が並んでいます。
これらを取って組み合わせ、上の数字を作ればいいわけです。
「17」と出たら……
- 「4」「×」「5」で20。「-」「3」を追加して17。
- 「3」「×」「5」で15。「+」「2」を追加して17。
2桁くらいならすぐできると思います。
しかしBのモードを選ぶと桁が3桁になり、負の数(-1や-20など、0より小さい数)難易度が上がります。
CALCULATEで対戦
CALCULATEは1プレイヤーと2プレイヤーでの対戦もできます。
1プレイヤーはいつもの茶色いジュニア。2プレイヤーはピンク色のジュニア。ジュニアには兄弟姉妹がいる……? 家族に関するよくわからん設定は「息子? 孫?」ということだけじゃないのかも。
任天堂サイトの本作のページによると、「相手を邪魔することも勝利のコツ」「相手のほしがっている数字や記号を先に取ってじゃまをしたり、いじわるをしたりできます」。
任天堂の2人プレイできるファミコンソフトって、そういうことがよくあります。

「5」を先に取ると有利かも……
+-×÷ EXERCISE
こっちは右上に計算式が出て、自力で解いてからジュニアを操作して答えを入力。
ゲームキャラを使っているだけで、普通に算数の問題を解いているのと同じです。
幻の続編
次に「ドンキーコングJR.の音楽遊び」というものが出る予定もあったそうな。しかし発売されず、幻のゲームになっています。
音楽より「漢字遊び」の方が勉強になるアピールができたのでは……
しかし初期のファミコンで使われている文字は数字とアルファベットだけだったので、技術的に無理だったかもしれません。
まとめ
もしかすると本作は保護者相手のカモフラージュ用だったのかも……
しかし後に「頭を使うゲーム」として脳トレが出てきて、ゲームしなかった人を巻き込んでいきます。
時代はどう動くかわかりません。もっと後になってこのゲームが出ていたらどう変わっていたのか……
コメント