「もう疲れちゃって 全然動けなくてェ…」の元ネタ

Zelda-TotK-Korok 2020年代
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  • この記事に書いてあること
    「もう疲れちゃって 全然動けなくてェ…」の元ネタ。
    どういう過程で生まれたのか。

「ネット流行語100 2023」というイベントがあり、その9位がこれでした。

もう疲れちゃって 全然動けなくてェ…

確かに、TwitterことXで「もう疲れちゃって」を検索するといろんな投稿が出てきます。これは間違いなくネットに流行している言葉。「コログ構文」とも呼ばれています。

この台詞は僕にとってなじみ深いもの。僕の好きなゲーム「ゼルダの伝説 ティアーズオブザキングダム」が元ネタだからです。

そういうわけで、今回は「もう疲れちゃって 全然動けなくてェ…」の元ネタについてまとめます。

タイトルに「ゼルダ」とありますが、主人公の名前はゼルダ君じゃありません。ゼルダはお姫様の名前。主人公はお姫様おつきの騎士でリンクという名前です。

海外に1870年代生まれのゼルダさんがいるくらいなので、「ゼルダ」はあっちだと普通の女性名みたいです。

本作でゼルダ姫は行方不明になってしまい、リンクはあっちこっち探し回ります。主人公たちが暮らす土地「ハイラル」の平和を脅かす敵もいて、倒せばゲームクリアになります。

そういった目的はあるんですが、みんながみんなそれをやるわけじゃありません。ハイラルをうろつくのが楽しくて目的を見失うプレイヤーもよく出ます。僕もそうです。
こういう傾向は前作の「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」でも同じでした。

そんなハイラルで出会うものに「コログ」がいます。

Korok000

「コログ」は個人名じゃなく種族名。「人間」「エルフ」「ゴブリン」などと同じです。
大きさはポケモンのピカチュウから名探偵のコナン君くらい。小さい生き物ですが、「原寸大コログぬいぐるみ」みたいなものが発売されたら「意外とでかいな!」となる気がします。

5分くらいで書いた上の絵だとわかりにくいですが、「はんぺんかおもちみたいな体」「葉っぱのお面で顔を隠している」という姿です。

大抵は森の中で暮らしています。しかし森を出てかくれんぼのようなことをしている個体もいます。
ブレスオブザワイルドではかくれんぼしているだけでした。しかしティアーズオブザキングダムでは新しい登場パターンが増えました

新しいパターンのコログは森から出て旅をしています。荷物はやけに多く、自身の小さな体の何倍もあるリュックにたっぷり詰め込まれています。

リンクがハイラルをうろついていると、そんなコログがぶっ倒れています。どうも旅の途中で疲れ果ててしまったようです。話しかけたときの台詞がこれ。

ハァ… 困ったなァ
まさか友達と はぐれちゃうなんてェ…

狼煙を上げて待ってくれてるみたいだから
急いで追いつきたいけど

もう疲れちゃって 全然動けなくてェ…

遠くを見ると狼煙が上がっています。そこが旅の仲間の居場所。
「荷物を増やしすぎたせいだろ」「森を出てずっと歩いて来たんだからもう一息だ」と言いたくなりますが、リンクはコログを仲間のところまで運ぶことになります。
同じ状態になっているコログはハイラルのいろいろなところにいます。

放置してもいいです。しかし運んであげればお礼をもらえます。繰り返し助けることでお礼を増やせば、冒険が有利になるプラス要素を得られます。

この疲れ果てて脱力した感じ、あるいはふてぶてしく頼んでくる感じが世間で受け入れられました。
「もう疲れちゃって 全然動けなくてェ…」の台詞はXなどいろいろなところで使われ、いつしか「コログ構文」と呼ばれるようになりました。

疲れた方が自分の状態を吐き出す台詞として使うようです。

コログを運ぶ方法はいろいろあります。普通に持ち上げて運んであげてもいいですし、車のようなものに乗せて運んであげてもいいです。

もっと派手な手段もあります。ロケットのようなものにくっつけて飛ばすとか。
この「コログを運べる」というシステムを使い、もっといろいろなことをする方もいます。コログをたくさん集めるとか、過酷な砂漠や火山に連れていくとか……

ファミ通.comのインタビューによると、制作者さんたちも「コログを運べる」というシステムがあれば無茶苦茶なことをするプレイヤーが出ると予想していたそうです。
しかし「こんなヤバいことができるな!」とひらめいたときに「かわいそうだからやめとこう……」とならないよう、ああいう雰囲気にしたんだそうです。

で、コログ構文が生まれたってわけです。

元ネタを知らなくても「もう疲れちゃって」と言うことはできます。ネット用語にはそういう面があると思います。

しかし元ネタを知ることでより楽しく使えるかもしれません。そして新しいプレイヤーが生まれることもあるかもしれません。
「ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド」や「ゼルダの伝説ティアーズオブザキングダム」は傑作なので、未プレイの方は興味が出たら遊んでみてください。

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