- この記事に書いてあること
FFTの台詞「家畜に神はいないッ!!」の解説。
ネタバレがいろいろあります。
この記事が扱っているものはフィクションです。
近々ファイナルファンタジータクティクス イヴァリースクロニクルズとして復活するFFTは、有名な台詞として「家畜に神はいないッ!!」があります。
遊んだことがない方でも知っているくらいには有名なようで……今回はそれがどんな台詞なのかまとめます。
登場人物
- ラムザ・ベオルブ
主人公。騎士の名門ベオルブ家の息子。
めかけの子なのでがっつり貴族というわけじゃない。 - ディリータ・ハイラル
ラムザの親友。平民の子だがラムザの親に引き取られて育ってきた。 - アルガス・サダルファス
「家畜に神はいないッ!!」と言う人。
貴族の子だが、お家は没落しているので権力をガンガン使えるわけじゃない。 - ミルウーダ
「家畜に神はいないッ!!」と言われる人。
平民。貴族に対抗する「骸旅団」のメンバー。
ラムザ・ディリータ・アルガスは
「貴族だけど部分的に貴族じゃない(場合によってはああだこうだ言われる立場)」
「貴族じゃないけど貴族と一緒に育った」
「貴族だけど力がない」
という不均衡さを持っています。
背景
ミルウーダの所属している骸旅団がどういうものかと言うと……
- かつて、ラムザたちの国はドンパチやっていた。
- 勝つために平民の義勇軍を使った。
- ドンパチは治まったが、義勇軍への報酬はさっぱりだった。
- 義勇軍だった人たちが貧しい暮らしになる。
- 義勇軍だった人たちが切れて骸旅団結成。国=貴族に対抗し始める。
- ただし暴走気味。
- リーダーはミルウーダの兄ウィーグラフ。
ラムザたちは物語の序盤でこの骸旅団と戦うことになります。
先に細かい話
「家畜に神はいないッ!!」と言われる条件は?
特にないです。物語を進めていれば出てきます。
もっと前のステージで「アルガスを助けるかどうか」みたいな選択肢がありますが、ここで変化することはありません。
「助ける」なら「助けられなかった場合ゲームオーバー」、
「他のこと優先」なら「ギリギリ助かった」ということになります。

攻略的には「他のこと優先」が楽です。
2周目以降はみんなそうしそう。
「家畜に神はいないッ!!」と言われるのはいつ?
第1章の中盤です。
第1章は回想シーンなので、プロローグや第2章(現在)からすると過去の場面ということになります。
「家畜に神はいないッ!!」と言われるのはどこ?
盗賊の砦での発言です。
盗賊の砦にいるのは骸旅団。盗賊扱いされています。
更に細かいこと
「家畜に神はいないッ!」でも「家畜に神はいないっ!!」でもありません。
「家畜に神はいないッ!!」です。
大まかな流れ
ラムザたちは盗賊の砦を襲撃し、ミルウーダたちと対決します。
戦いの中で会話が発生し……
- ミルウーダ
「貴族がなんだというんだ! 私たちは貴族の家畜じゃない!」
「私たちは人間だわ! 貴方たちと同じ人間よッ!」
「私たちと貴方たちの間にどんな差があるっていうの!? 生まれた家が違うだけじゃないの!」
「ひもじい思いをしたことがある? 数ヶ月間も豆だけのスープで暮らしたことがあるの?」
「なぜ私たちが飢えなければならない? それは貴方たち貴族が奪うからだ! 生きる権利のすべてを奪うからだッ!」 - アルガス
「同じ人間だと? フン、汚らわしいッ!」
「生まれた瞬間からおまえたちはオレたち貴族に尽くさねばならない!」
「生まれた瞬間からおまえたちはオレたち貴族の家畜なんだッ!!」 - ミルウーダ
「誰が決めたッ!? そんな理不尽なこと、誰が決めたッ!」 - アルガス
「それは天の意志だ!」 - ミルウーダ
「天の意志? 神がそのようなことを宣うものか!」
「神の前では何人たりとも平等のはず! 神はそのようなことをお許しにならない! なるはずがないッ!」 - アルガス
「家畜に神はいないッ!!」 - ミルウーダ
「!!!!」 - ディリータ
「ラムザ、彼女は本当に僕らの敵なのか…?」
書き出してみて、改めて思いました。アルガス引くわ!
知らない人がこの会話だけ読んだら、アルガスが敵側(アレな権力者)でミルウーダが主人公側(抵抗勢力)と思いそうです。
アルガスは他にも捕虜をボコボコにしたりして、ラムザ(とプレイヤー)から引かれます。
アルガスのいろいろ
どうしてあんなことを言った?
アルガスはいわゆる没落貴族。もうすでにないも同然の上下関係を振りかざさないと「この人は貴族!」と相手にわかってもらえません。弱い犬ほどよく吠えるというやつです。
バキバキの貴族と言うほどでもないラムザとは普通に話しますが、いざとなれば「ガチの貴族じゃないし、しょせんこんなもん」みたいな態度を取ってきそう。妾腹の子と知らないんでしたっけ?
アルガスは貴族の悪い面を形にしたキャラクターなのかもしれません。
作中世界には真面目に貴族をやっている貴族もいるはず。そうじゃなければ世間の空気は「骸旅団頑張れ! 貴族どもをやっつけろ♥」となっています。
ラムザとディリータはどうなる?
2人ともアルガスの言動にドン引きし、この後で起きる事件に更なる衝撃を受け、それぞれの道を歩むことになります。
アルガスの結末
ネタバレになるので細かくは書きませんが、ろくな目に遭わないとは言っておきます。
PSP版の獅子戦争ではもっとひどいことに……
本当に、家畜に神はいない?
アルガスが言っていることの本質とはかなりずれていますが、家畜を守る神様は普通にいます。
家畜が神様の使いになっている場合もあります。
個人的に言いたいこと
ペット(広い意味では家畜の1種)を飼ってきた人間として言わせてもらうと、家畜に神様がいるかどうかはともかく少なくとも飼い主はいます。
飼い主というのは家畜を守る存在。自然から切り離したことと引き換えに「敵から襲われたり飢えたりしないようにする」という行動を取ります。
僕が突然「ペットに飼い主はいないッ!!」と言ったらどうなるでしょう。ペットから不満があふれるはず。どんなに温厚なペットでも切れて「絶 天狼抜刀牙!」とかしてきかねません。
平民を家畜扱いすること自体どうかと思いますが、家畜と呼ぶなら飼い主として責任を持つべき。アルガスの発言は上に立つ者の責任を考えていないものです。
もっとも、不満かどうかとヤバい行動まで取っていいかどうかは別問題。
ただし作中世界は中世のようなもの。「不満があるから暴れる!」「そして革命!」なんてこともありえます。ミルウーダやウィーグラフにできるかどうかはともかく。
終わりに
僕が大学に行っていたとき、アルガスみたいな子がいました。「自分は○○高校(←かなりいいところ)を卒業した! お前らとは違う!」みたいな態度を取るんですよ。
僕は適当に流していましたが、同級生たちには「じゃあ何で俺たちがいるここよりいい大学に行けなかったんだよ」と突っ込まれていました。今どうしているのかは知りません。
リメイクされたアルガスはどうなるのか。観察しておこうと思います。
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