- 先に結論(抜粋)
グラフィックが進化したりキャラにボイスが付いたり。
ドラクエ2ではサマルトリアの王女がパーティーに加わる。
呪文や特技が増えている。
HD-2D版ドラクエ1&2はSwitchやPS5などいろいろなハードで遊ぶことができます。しかし元のドラクエ1とドラクエ2はファミコンソフトでした。
今回はドラクエ1・2がどんなふうに変化したかまとめます。
元のドラクエ1・2がどんな雰囲気だったか思い出すこともできるはず。
ドラクエ1・ドラクエ2共通の部分
グラフィックが進化した
以前のドラクエ1・2はドットで作中世界を作られていました。
今回のドラクエ1&2はHD-2Dと呼ばれる技術で作られています。
HD-2Dは3D-CGとドットを組み合わせたようなもの。3Dのゲームもいいんですが、「3D酔いする」というタイプも……HD-2Dならそんなことにならないので安心です。
キャラクターがしゃべる
「ファミコンソフトがしゃべったパターン」には
- ワイルドガンマンで「ファイア!」
- 水戸黄門で「静まれ静まれ! この紋所が目に入らぬか!」
- スパルタンXで「アチョー!」
などがあります。しかし基本的にファミコンソフトはしゃべりません。
時代は流れ、昭和から令和へ……現在、ゲームがしゃべるのはわりと普通のことです。
HD-2D版ドラクエ1&2もしゃべります。ドラクエシリーズ初というわけじゃないですが、「ドラクエ1」「ドラクエ2」としては初めてです。
使える文字が増えた
「ファミコン版ドラクエ1には『アレフガルド』という言葉が出ていなかった」という話があります。
そう言われてみるとそうかも……説明書には書いていますが。
これは使う文字を減らすことで容量を節約していたから。「アレフガルド」にも使えない文字が含まれているわけです。
「り」「へ」はひらがなとカタカナで共用。「ベリアル」の「リ」もそうでした。
ドラクエ2になって文字が増えましたが、「ハーゴン」はドラクエ1だと使えない字があります。「はーごん」なら大丈夫かも。
もちろんHD-2D版ドラクエ1&2は普通にひらがなカタカナを使えます。「ハーゴン」もOK。
名前に使える文字が増えた 名前の文字数が増えた
ファミコン版ドラクエ1・2だと名前に使えるのはひらがなだけ。濁点(゛)や半濁点(゜)も1文字扱い。しかも最大4文字までです。
自分の名前でドラクエをしたい派はこれだと困ります。「○○たろう」「○○のすけ」とか普通にある名前です。
HD-2D版ドラクエ1&2だとカタカナも使えるし、濁点や半濁点も1文字扱いじゃありません。
最大8文字になったので、本名が5文字以上でも大丈夫です。
ルーラがファストトラベルっぽくなった
ファストトラベルは指定した場所に一瞬で移動する機能。今どきのゲームではよくあるものです。
HD-2D版ドラクエ1&2ではルーラやキメラの翼がファストトラベルと同じようなものになっています。
ルーラの消費MPはゼロ。キメラの翼はファストトラベルできるものの使うと減ります。メーカーの皆さん、もう1歩前進してキメラの翼を使っても減らないアイテム(あるいはだいじなもの)にしちゃいません?
わりを食ったのはリレミト。「ダンジョンの奥まで行ってもルーラを使えるし、もうなくてよくない?」と言われています。

飛べる場所も増えています。
昔は少なかったもんな……
特技がある 呪文が増えた
ファミコン版ドラクエ1だと主人公が使えるのは10種類の呪文だけ。
ファミコン版ドラクエ2だとローレシアの王子は呪文なしで物理攻撃オンリー。サマルトリアの王子とムーンブルクの王女が呪文を使えました。
後のシリーズ作で特技と呼ばれるもの(火を吐いたり麻痺させたり)は長いこと「敵キャラだけが使うもの」でした。味方側で初めて使ったのはドラクエ4のトルネコやホフマン辺りだったでしょうか。しかしランダムで、プレイヤーの意思で使わせることはできません。
HD-2D版ドラクエ1&2だと特技や新しい呪文を追加されています。
ドラクエ1の主人公はかえん斬りやあくま斬りだの特技を使え、デイン系やヒャド系などの呪文もあり。
ドラクエ2だと主人公たちは特技を使うことができ、サマルトリアの王子やムーンブルクの王女には新呪文があります。
特技や呪文を強化することもできます。
巻物で呪文や特技を追加できる
発売前から「ポケモンのわざマシンっぽい」と言われていたもの。
あちこちに巻物が隠されていて、使うと呪文や特技を覚えさせることができます。
ドラクエ1なら使うのは1人だけなので誰に使うかなんて悩む必要はありません。
ドラクエ2だと「1つしかないのに使えるのは2人。どっちに使ったらいい?」ということが……
道具や装備品が増えた
HD-2D版ドラクエ1&2の物語をちょっと進めただけでも見覚えのない名前があれこれ出てきます。
初期装備にカイトバックラーというものがあったり、ドラクエ1のアイテムだった王女の愛がドラクエ2にも出てきたり……
上の項目に書いた巻物も新しいアイテムです。
こういうのは多ければ多いだけ面白いです。
アイテム集め好きの方は「集めがいがある!」と喜ぶのか、「やることが増えたよ……」と困るのか。
小さなメダルがある
小さなメダルはいろいろなアイテムと交換してもらえるもの。初登場はファミコン版ドラクエ4でした。ファミコン版ドラクエ3だと没アイテムで、裏技(バグ技)を使えば出てくることがあります。効果はありませんが。
HD-2D版ドラクエ1&2にも小さなメダルがあります。探すのが大変ですが、いいアイテムがもらえるので気を付けておきたいです。
モンスターが増えた
フィールドを歩いているとモンスター登場。ファミコン版だとドラクエ1ならスライムやスライムベス、ドラクエ2ならスライムやおおなめくじです。
HD-2D版ドラクエ1&2だとドラクエ3で初登場だったじんめんちょうが飛んでいたりおばけありくいがうろついていたり……
今になって思うとファミコン版のときはモンスターの数がかなり少なめでした。いろいろいた方が面白いです。
紋章でパワーアップ!
紋章は元々ドラクエ2のキーアイテムでした。集めないとラスボスのところまで行けません。
HD-2D版ドラクエ1&2では紋章を持っていることで能力を強化できます。
これはかなりかっこいい要素なのでは……ファイアーエムブレム風花雪月でも特定の一族のキャラだと戦闘中に紋章のエフェクトが出てダメージが上がったりしていました。
キラキラがある
キラキラはフィールド上でアイテムが見つかるポイント。宝箱みたいなものです。こういうところでレアなアイテムが見つかることも。
HD-2D版ドラクエ1&2にもキラキラが登場。探すものが増えました。
そういや「キラキラや宝箱は行き倒れた人のメタファー」という話があります。死体じゃなくて宝箱やキラキラにすれば婉曲的表現でマイルドだとか……たしかに装備品1人分が丸々見つかるようなこともあるし……

HD-2D版ドラクエ3だとキラキラはランダムで登場するものじゃなく、場所が決まっていました。
復活の呪文じゃない
ファミコン版では復活の呪文というパスワードがあり、ゲームを始めるたびに入力していました。
そのため「復活の呪文を書き写す」という作業が必要。間違えて写したら1つ前の復活の呪文を使わないといけません。残っていなければまた最初からです。
今ならスマートフォンでパシャッとやって終わりですが、昭和にそんなものはありません。写真はカメラで撮影してお店で現像してもらうもの(しかも待ち時間あり)です。
ファミコン版ドラクエ3になってセーブ=冒険の書が始まりました。今度は「おきのどくですが(以下略)」という危険性が生まれましたが……
もちろんHD-2D版ドラクエ1&2に復活の呪文はありません。冒険の書です。
オートセーブや中断セーブもあり。こっちは自分でするセーブと別なので、上書きされる心配はいりません。
なお、冒険の書の数は9つ。アカウントを増やせば冒険の書も増やせます(アカウントからアカウントへ引っ越すことはできませんが)。
マップに印が出る
RPGでは「次にどこへ行ったらいいかわからない……」となることもあります。ファミコンのころのRPGは特にそう。ヒントが少なすぎて迷うなんてよくあることです。
HD-2D版ドラクエ1&2ならマップ上に次の目的地を表示させることができます。かつて「ハーゴンの神殿まで来たけどどうすればいいかわからん……」となった方も今度は大丈夫です。
システム的な変化は他にもいろいろある
難易度を変えられるようになったり、ショートカット機能が付いたり、戦闘を倍速ですすめられるようになったり……遊びやすくする調整がされています。
物語の変化
出だしを見ただけでも違いがわかるはずです。
ドラクエ1だと元は主人公が玉座の間で王様と会う場面からでした。今回はどういう経緯で玉座の間まで行ったのかの経緯もわかります。
ドラクエ2だとムーンブルク襲撃シーンが強化され、ローレシアまで伝えに行く兵士にも少しだけ個性が付いています。
先々にもかなり違いがあり、中ボスも増えています。
堀井さんは「3→1→2」の順で遊ぶと驚くことがあるとおっしゃっていました。
ドラクエ1
主人公がカニ歩きじゃない
今からすると信じられない話ですが、ファミコンのドラクエ1だと主人公にも町の人にも「正面」しかありませんでした。
そのせいで上に行こうと左右に行こうと前向き。あのころは「こういうもの」という感覚でしたが、考えてみると変です。
HD-2D版ドラクエ1はカニ歩きじゃありません。
当たり前です。今の方は「だからなんだ」と言うはず。メーカーの方々にアップロードされた動画で「こうすると向きが変わって……」「だからどうした」なんてやり取りがあったと思うんですが、こういうところから来ていたのかもしれません。
たいまつやレミーラがいらない
ドラクエ1は長いこと「洞窟の中は暗いのでたいまつやレミーラで明るくしないといけない」というシステムになっていました。
リアリティがあります。しかしそういうのは「不必要なリアリティ」と言えるかもしれません。主人公たちは食事しないのか、トイレに行かないのか……リアルを考えたら切りがなく、ゲームが面白いかどうかと関係ないなら省いてよさそうです。
最近のドラクエだとダンジョン内でキャラクターのグラフィックがたいまつなどを持った姿に切り替わります。これで十分。
バトルが1対1じゃない
ドラクエ1のバトルはずっと1対1。ドラクエ1モチーフの剣神ドラゴンクエスト辺りになると違いますが。
HD-2D版ドラクエ1は敵が複数で出てきます。一方、主人公側は相変わらず1人。そのせいで結構苦戦します。
これはHD-2D版ドラクエ3の戦闘システムを流用しているからでもあるんじゃないでしょうか。
制限をかけて「敵は1体ずつ出てくる」なんてできたとしても、広い画面にモンスター1体出るだけじゃ迫力に欠けます。
ドラクエ2
サマルトリアの王女が参戦する
サマルトリアの王女はファミコンのときから連れていってとお兄ちゃんに言うキャラでした。そんな彼女が4人目としてついに参戦。
「サマルトリアの王女がついてきたらどうなる?」「どんな能力がある?」と考えていた人はかなりいたはず。脳内設定と本作のサマルトリアの王女は重なるものだったのかどうなのか……
僕は子供のころから設定を脳内でいろいろ広げて遊んでいました。しかし「サマルトリアの王女は戦わない人」という感覚でした。
海底にゴー
ドラクエシリーズでは海底に行くこともあります。
ドラクエ2で邪神の像が見つかる海底の洞窟も海底かもしれません。しかし単純にダンジョンで、名前に「海底」と付いているだけみたいなものでした。
船で海底に行くのはドラクエ6になってからです。
HD-2D版ドラクエ2は海底の冒険もあり。結構発売直前になってから明かされましたが、もっと早く出して違いをアピールしておいた方がよかったんじゃないですかね……
まとめ
HD-2D版ドラクエ1&2は「昔はドットでしたが今回は3D化!」というタイプのリメイク作と違い、パッと見ただけだと変化が少なめのような気もします。
しかし中身を見てみると結構いろいろ変わっていて、遊びやすい調整を見ることもできます。
HD-2D版ドラクエ1&2攻略関連記事
このブログで書いたHD-2D版ドラゴンクエスト1&2関連記事です。
よろしければご覧ください。






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