ドラクエ7の「種泥棒」って何? ~キーファはリメイク版でどうなる?~

DQ7-Tanedorobou ゲーム雑談
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  • この記事に書いてあること
    ドラクエ7のキーファはどうして「種泥棒」と呼ばれるのか。
    この記事にはネタバレがたっぷりあります。

2025年9月12日、ニンテンドーダイレクトでドラクエ7のリメイクが発表されました。
しかし動画内でキーファが映るなり「種泥棒」「種返せ」の声が……どういうことなのか解説します。

ドラクエ7とは

  • 元はPS1のゲームだった。3DSでリメイク版が出たこともある。
  • 2000年(平成12年)8月26日発売。
    PS1用だが発売されたのは後継機PS2の発売日よりも後。PS2には互換機能があるのでセーフ。
  • ドラクエの歴史は、太古の昔から幾度も延期という名の厄災に見舞われてきた歴史……ドラクエ7の場合は長めに見ると3年くらい。
  • サブタイトルは「エデンの戦士たち」。エデンって何?
  • キャッチコピーは「人は誰かになれる」
  • クリアまで100時間くらいかかる。当時としてはプレイ時間がかなり長かった。
  • パーティーメンバーと話せるのはここから(ドラクエ4~6で話せるのはリメイク版から)。

「エデン」は主人公たちの地元のエスタード島を示しているらしいです。

キーファとは

  • ドラクエ7の仲間キャラ。
  • 主人公たちが住んでいる国の王子様。
  • 偉ぶったりはせず、主人公とは友達同士。創作物にときどきいるフランクな王族キャラ。
  • 主人公とキーファが新しい冒険を始めるところでドラクエ7の物語が始まる。
  • 前衛キャラ。かえん斬りや気合いためを使う。

「キーファ」というのは外国だと普通の名前みたいです。俳優さんにも「キーファーサザーランド」という方がいます。

キーファとの旅立ち

ドラクエ7の作中世界にはエスタード島しかありません。
島にあるのは漁村フィッシュベルとグランエスタード城。そして謎の遺跡。

主人公はフィッシュベルで暮らしていますが、キーファ王子と友達でもあります。2人は冒険のようなことをちょくちょくやっている様子。
しかしその日は今までと違いました。不思議な石板を使って見たこともない土地に行ったり、モンスターと戦ったり……更に、エスタード島しかなかったはずの世界に他の島が現れます。
島へ行くと、主人公たちが石板の向こうでしたことが過去の話伝わっています(正確な形かどうかはともかく)。石板の向こうは過去の世界でした。

自分たちの行動で島が出現すると主人公たちは理解し、冒険を続けます。
キーファは前衛キャラであり、戦闘中は攻撃役として活躍してくれます。

キーファとの別れ

主人公たちはやがて石板の世界でユバール族と出会います。またいつものように問題解決……と思ったら、キーファがユバールの踊り子ライラといい仲になります。

キーファは「自分の進むべき道を見つけた」とか言ってユバール族のもとに残ると言い始めます。
離ればなれだとしても、ユバール族のところに行けば会えるんじゃ……と思うかもしれませんが、ユバール族は遊牧民みたいにあっちへこっちへ行っているのか居住地はマップ上から消えてしまいます。

ここでキーファとは永遠にお別れです。離脱しない方法はありません。

パーティー離脱となると「装備品は?」という話になります。キーファの場合は大丈夫。キーファ自ら主人公たちに渡します。

問題は別のことでした。

キーファ離脱後

上にも書いたとおり、キーファは王子です。グランエスタード城でキーファのことを話すと、王様も妹さんも悲しみます。
主人公は親がフィッシュベルで名の知れた人だし、主人公自身も王子様の友達として城で顔を知られています。要するに信用があるわけです。主人公たちは「キーファはよそで暮らすことになって……」と話しても疑われたりしません。

主人公たちはキーファを失いながらも旅を続けます。
次に行く場所はダーマ神殿。ドラクエ7全体を通して見てもかなり難しいところです。主人公側は最大のアタッカーを欠いた状態ですが。

キーファにあげた種は?

ドラクエにおける種はパラメーターを上げるアイテム。力の種なら力、素早さの種なら素早さ、という具合。

「平均的な力を持っている」というキャラは器用貧乏としてRPGで埋もれがちです。強い部分をより強くするのが定石。
というわけで、ドラクエ7ではアタッカーのキーファに力の種をどんどんあげていくことになります。

しかし、キーファは上に書いたとおり離脱してしまいます。戻ってくることはありません。

キーファがいなくなった後でアイラというキャラが仲間になります。彼女はユバール族に残ったキーファの子孫。
アイラはキーファに使った種の効果を受け継いでいる、という話もプレイヤー間では聞きますが、そんなことはないそうです。

そういうわけで、キーファに使った種は完全に無駄ということになります。
このことからキーファは「種泥棒」「種返せ」と言われるようになりました。

もったいない病を持っていると使えないので逆に助かります。

他の問題点 キーファの家族

上にも書いたとおり、キーファは自分で家族に別れを告げるわけじゃありません。

石板の世界はエスタード島に帰るともう入れない、なんてことはありません。つまりキーファはいっぺん城に帰って王様や妹さんに事情を話して再びユバール族がいる石板へ……とすることもできたわけです。

しかし実際の行動は「主人公たちに伝えてもらう」。ここが引っかかったと考える方も多いみたいです。「王様たちを納得させていない。ただ一方的に悲しませているだけ」というのは突っ込むべきところ。
キーファも「誰かになれる」わけで、「なりたいのは王様じゃない」という自由もあるはずです。
しかしそれはそれこれはこれ。王位継承者がいきなり消えていいのかという話もあります。

仲間たちにも「ただのわがまま」とか言われます。

主人公たちも状況によっては危うくなります。
主人公に信用があったり王様たちの人柄がよかったりするからいいものの、「出先で王子の身に何かあったからごまかしている」と疑われることだって考えられます。国によってはギロチンの音を聞く羽目になるかもしれません。

他の問題点 次の場所

これも上にちょっと書きましたが、ユバール族の次に行くのはダーマ神殿。ドラクエ7では難易度が高いところです。
ダーマ神殿のイベントを進めると呪文や特技を封じられてしまいます。そこへもってきてアタッカーだったキーファがいないんですから、苦戦は必至です。

じゃあ、イベントの順番が「ダーマ神殿→ユバール族」だったら……すると今度は「せっかくキーファの転職をこだわったのに」という話が出てきそうです。

どうして「種泥棒」?

キーファが離脱するといろいろ困る羽目になります。その中でどうして「種泥棒」だけがキーファの代名詞になっているのか……

キーファの家族については、悲しませてしまうもののだんだん新しい生活に慣れていきます。時間がたって状況が変わったからでもありますが。

ダーマ神殿は難しいですが、やられたとしても何だかんだでいずれ勝てます。RPGって(特にドラクエは)そういうところがあるかと。

しかし使ってしまった種だけはどうしようもありません。薬草とかなら後で買えるのでどうでもいいですが、種は数が限定されるアイテム。敵からドロップさせて増やすことができたとしても、かなり時間がかかります。
そういうわけで今風に言うところの「取り返しのつかない要素」として種が残り、キーファは「種泥棒」と呼ばれるようになったんじゃないでしょうか。

キーファとオルゴ・デミーラ

オルゴデミーラはドラクエ7の黒幕。「作中世界にエスタード島以外がない」という状態を作ったのもこの人物。「ドラクエシリーズで最も世界征服に近づいた魔王」なんて呼ばれることもあります。

このオルゴデミーラとキーファが同一人物、という説がいつのころからかささやかれています。なぜそんなことに……

僕は否定派。さすがにそれはないだろと言いたいです。いくらキャッチコピーが「人は誰かになれる」でもボスキャラにならなくていいです。
時系列的にも矛盾するんじゃないですかね。「ユバール族のところに残る→オルゴデミーラになる→そこから島を消し始める」という流れならあり?

しかし、「いなくなった後のキーファはどうなった?」というのが気になって「もしかして悪役になったんじゃ……」という方向に考えを進めてしまう方もいるみたいです。
「顔が似てる」なんてことも根拠にあるでしょうか。確かにキーファはパッケージで悪役面のこともありますが。

というか、種泥棒や苦戦する羽目になったことでいらついてネガティブ方向に考えやすく、都市伝説が生まれるきっかけになったのでは。

2026年2月5日、ドラクエ7は「ドラゴンクエストVII Reimagined(リイマジンド)」としてリメイク版が登場します。
今どきのゲームだからかキャラクターたちは声付き。キーファは宮野真守さんです。僕の感覚だとガンダム00の刹那やキン肉マンの声優さん。

今度もキーファが離脱することは同じのはず。そこからどうなるでしょう。

戻ってくる展開は? 能力的には「耐久寄り」「攻撃寄り」みたいにすればアイラとの間に違いを作れます。しかしメルビンもいるし……
正直、僕は戻ってきてほしい気持ちと戻ってきてほしくない気持ちの両方があります。「最後の最後であの石板が見つかる」というのがいい終わり方だったと思うんですよ。

戻ってこないままにして、種の効果を(今度こそ)アイラが受け継ぐ形にしたらどうですかね……そのくらいが落としどころとしてちょうどいいんじゃないかと。

ニンテンドーダイレクトのムービーだと、最後の方にフードの人物が出てきます。この人が戻ってきたキーファだという予想もあるみたいです。

その人は主人公の(深刻なネタバレ)じゃない? しかし追加イベントで成長したキーファが再加入する展開もかっこいいかも……エンディング後の追加部分なら「最後の最後で……」の展開を消さなくて済みます。

堀井雄二さんは石板集めについて「楽になっています」とおっしゃっています。種とキーファについてはどうされるでしょうか。

Reimagined(リメイク版)の数量限定超豪華版には「DQXI勇者一行なりきり衣装セット」というものが付いてきます。
衣装とキャラの組み合わせはこちら。

DQ7キャラ(着る人)DQ11キャラ(衣装)
主人公主人公(追われる勇者の服)
キーファカミュ(頼れる相棒の服)
マリベルベロニカ(双賢の赤い服)
マリベルセーニャ(双賢の緑の服)
ガボシルビア(夢見る旅芸人の服)
アイラマルティナ(気高き戦姫の服)
メルビンロウ(老賢王の変装服)

追加DLCでもあり、「DQXI勇者一行なりきり衣装セット」で検索すると購入ページが出てきます。マリベルが2人並んでいて、変な笑いが出てしまいます。

それより、自分で始めた冒険を人に残して離脱する人が本当に「頼れる相棒」なんですかい?
という意見もありますが、逆に見ると「キーファが戻ってくるからDLCとして成立する」ということなのでは。

今回は種泥棒と謎の踊りのどっちにしようか少しだけ悩みました。

そういうネタ的な記事の案ばかりありますが、PS1で生まれたDQ7は名作RPGです。PS1ソフト全体の売り上げではトップ。2000年のゲームソフト売り上げでもトップです。
発売されたばかりのころは賛否の否もありました。長くて途中でドロップアウトする人もいたからです。しかしこれは「100時間かかるRPG」というものに世間がまだ慣れていなかったからでもあると思います。実際、「ドラクエでは7が最高!」と考えるファンも普通にいます。

そんなドラクエ7とキーファがSwitchで復活。どうなるのか注目したいです。

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